餞に、僕の渡し得るすべてを。
こんな時だった。霧尾にとって静那が遠くにいるように感じられるのは。
全てがある。しかし何一つ存在しない
女たちのぬめぬめ光る唇が横一列で笑っている。自殺する日も晴れが良い。
自分以外の誰かからいただいた3つのお題を使ってSS
どこか感傷的な僕のはなし。
2017年最初の投稿です。相変わらず執筆作業は全然進んでいませんが……ストックがある限り投稿していきます。
一旦定時で退社した奥村は、喫茶店で三十分ほど時間をつぶし、また会社に戻った。正面の出入口はすでに閉まっている。奥村はそのままビルの裏手に回った。周りに人影がないことを確認すると、一気に外壁の非常階段の下に走った。そこで呼吸を整え、足音をたてないよう......