──船で海を渡った世界より、宇宙は遥かに広い。そして遠い。それでも、この星の裏側の国よりももっと遠くにある星を、人はこの目で見ることができる。海を渡った隣の国と交わるよりもずっと昔から、人々はこの星の動きを読みながら生きてきたのだ。
この国の資源を狙っている諸外国にまでこんな情勢を知られたら、それこそいいようにされてしまう。最悪、この国は亡くなり、植民地や属国にされてしまうかもしれない
新興宗教と言う名を借りて食料集めをするセトウチは新興宗教の若き教祖であり、食人鬼であった。 一方、新興宗教に入信したサイトウは戸籍も家もなく、人のように死ねぬ肉体を抱いて五百年も生きてしまった。 そんなふたりの始まりはどうしてって血腥い。 ※解体描写などのグロテスク表現があります。
これは異世界の中でも特異、反転の気質を持った「反転世界」と現実の往来の物語である。 ある時高校2年生の冴えない少年、{城ケ崎 龍之介}は唯一の話し相手である{柏木 優希}と共に 突如現れた謎の少女、{ノア}との出会いをきっかけに現実との結びつきを持ちながら、 あらゆることが反対の世界である「反転世界」での冒険・生活に身を投じることになっていく。
この研究を続けることは、もう僕たちだけの個人的な問題ではないんです。政府同士が絡んでくれば、僕たちの手の及ばない領域まで広がってしまうかもしれない ──聡、これから話すことは国家にも知らされていない最高機密だ