地平線まで丈の低い草が生い茂る大地に、牛が住んでいました。襲ってくる肉食動物はいましたが、それでも綺麗な水や新鮮な草が生えていたので牛たちはその地を離れるつもりはありませんでした。 ある日、今まで感じたことのない揺れと嫌な風が吹きました。そのあと、お天道様とお月様が七回交代する間、ずっと雨が降りました。牛たちは気にせず、いつも通り草を食べ、水を啜りました。 しばらくして、仲間が一頭、二頭と倒れていきました。どうやら病気になってしまったみたいです。可哀そうに思いながらも、どうしようもできないので、置いていきました。
筋骨隆々の男のとなり、馬にゆられて田舎道を放浪する青年、ロイドはある日突然、首都にある騎士の学院に放り込まれてしまう。 地方を放浪していた田舎者のロイドは完全な場違い感の中、赤い髪の少女、エリルに戦いを挑まれる! しかしそのエリルも「場違い感」ならばロイドを凌ぐ、本来騎士に守られる側――王族の子だった! 田舎者とお姫様の出会いから始まる、騎士を目指す人々の物語……です。 ※「章」ごとにバラバラにあげていたお話しを「第○話」でまとめたモノです。