アウロラ写本――それは、未完の神話。霊園の隠者は、紀元前の空白を語る。 「六百年もの間、途絶えることなく続いた『災禍戦争』の時代――それを神々の争いと呼ぶのなら、きっとその人にとって神話たりえるだろう」 死の島に漂着した青年は、聖書に語られていない空白時代を知っているという隠者と出会い、物語は語られる。 青年は息も静かに居住まいを正した。 己の人生においてなにか変化をもたらすだろうことを感じ取ったのだ。 「さて、どこから話すべきか……そうだな、やはり黄昏の女神アーミラから始めよう。 苛烈を極めた時代を生きた、彼女達の物語――」 ❖ ❖ ❖ 異世界の空気感を表現するため文体を硬くずっしりしたものにしています。 戦闘描写や伏線も盛りだくさんなので是非読んでみてください。
新たな魔法と共に三年生に挑んでいく『ビックリ箱騎士団』の面々。 ついにロイドの番となるも、その対戦相手は三年生の中でも特に不思議な魔法の使い手で――
エピソード「ばるす!」のチャプター2の直後(エピソード「戦士たちの夜」の約二時間まえ)に起こった出来事です!!
世界で唯一の愛は、決してこの世では手に入れられないもの…。 たとえそうだとしても…わたしはあなたから目を離すことは出来ない…。たとえそのためにあなたと闘うことになったとしても、わたしは決して後悔はしないから…。
時神現代神アヤ。彼女には数多くの謎がある。 発生した段階が不明。人間最後の記憶はなんなのかも本人はわかっていない。人の皮をかぶって生まれる時神がなぜか純粋な人間の家庭で生まれている。しかも顔が似ていないという。 アヤは徐々に昔の記憶を思い出しつつあった。 頭についてまわるのは「立花こばると」という少年の存在。どうやら彼はアヤの子供「かいへきまる」という少年であるようだ。しかし、アヤには子はいないはず。アヤは知らない過去を思い出していくことになる。 両親が別にいた。時代は江戸まで巻き戻り、「立花こばると」はなぜか毎回消去された。 いつわりのシステムが稼動する。 歴史神の黒幕が何をしたのか、時代を巻き戻して見てみよう。 この事件が起きたのは、今から二十年以上も前の話。アヤはまだ時神すら知らない時期であった。
ついに始まる本年度最後のランク戦。新技と共に三年生に挑むロイドたち。 強力な魔法の使い手たちの中、元生徒会長であり三年生最強と言われるデルフも進化しており―― 一方、ロイドたちをよく思わない三年生、そしてより大きな影も動き出し――
内装工の私は仕事仲間のS氏と共に、お互いの住まう大阪と京都から神戸市須磨区の建設現場に来ていた。初日の作業を終え現場近くの宿舎に泊まり二日目の夜明け前、激しい地震に遭遇する。恐怖の時間から解放された二人が目の当たりにしたのは、激震に打ち砕かれた神戸の街の光景であった。その神戸から自宅に戻るまでの苦難の道程。二昼夜の二人の行動を書き記した体験記である。