文体も内容も浅く、故に深い。そんな作品。
短編という枠組みだからこそ可能な密度と深度。長編に引き伸ばすと倫理的・統制的に持続しにくい構造。
小説家になろうで、夕さり名義で書いた小説を多少書き直して転載中です。
果てしない宇宙の空間に一艘の宇宙艇が漂い、星に不時着した。妊婦が放り出されそこで子供を産んだ。その星は。
魔性の瞳を持つ女の散文。
前の席の女から漂うかおり。女が電車から降りた後をおう。いつの間にか女が男に香水をふりまく。
孤独な男の異次元は。
ガラスの中で生まれる子ども。
宇宙でなくなった宇宙飛行士の遺体。宇宙空間に葬られ静かに流れていく。行きつくところはーーーー
泥土と化した地球上で生き残った最後の生命体である男と食用ガエルの出会い。
子供たちが赤いだれも住んでいない屋根の館に忍び込む。
父親が仕事をして持ってくるおいしい肉とは。
巨人ムーは異星の海の中で、孤独な生涯を終えようとしている。
三時になると時計がなる。時計から悪魔が顔をだす。
雨の降る競馬場を見つめる二人の男の前を駆け抜ける馬。馬は何を思うのか。
「子供、こどもがほしいわー」 少女の黒くて大きな瞳が輝いた。
骨と肉が踊る。
広告会社に勤めている、お仕事しすぎのお父さんの哀れな最後です。