ときめく恋はカフェオレの香り チャプター1

恋愛の小説です。主人公の心の動きや恋愛の不器用さについて描いてます。

【 登場人物 】


主人公:鈴原 結菜(すずはら ゆいな) 28歳

・大らかな性格だが、人見知りする。妹がひとりいる。
・職業・・証券会社。高校時代・・テニス部


笹原蒼空(ささはら そら) 29歳

・ルックスも良くて、女性にモテる。弟がひとりいて世話好き。
・ナイトクラブに良く来ていて、遊び好き。


緑川 琴葉(みどりかわ ことは) 28歳

・主人公の友人で、恋についてアドバイスする。ひとりっ子だがしっかりしている。
・職業・・幼稚園の先生。高校時代・・料理部


南川 達朗(みなみかわ たつろう) 27歳

・おばあちゃん子で、優しい性格。
・実は女性好きで、複数の女性と付きあう。


川添 春斗(かわぞえ はると)31歳

・モテない地味目の男性。過去に美人と一度つきあったが、金目当てだった。
・高校時代・・囲碁部


鈴原 円香(すずはら まどか) 25歳

 ・姉を見守る、しっかり者の妹、英語が好きである
 ・水泳部に入り、仲間と楽しく過ごす。



【 本編 】(チャプター1)


この物語の主人公:鈴原結菜(すずはらゆいな)は、小さな証券会社に勤務する28歳の女性である。

小さい頃からの悩みは恋が出来ずに育ってきたことで、心の中に「男性にモテないなっ、、」っていう些細なコンプレックスを、抱えていたのだ・・。

ああ、このコンプレックスがいつの日か、取れる日は来るのだろうか・・?!
結菜は肩を落として、今日も、淡々と雑誌を見つめる。

結菜には3歳年下の妹がいる。名前は、鈴原円香(すずはらまどか)。
なんでも、スポ根系で水泳部の仲間といつも一緒にして、合宿だったりで夏休みなどは忙しそうだ。
結菜はスポ根系の熱い気迫が苦手で、ゆったりした生活が好きであった。


さらに、円香はしっかりしていて経済観念が優れているらしく、いつもお金のことを考えているようだ。昔、2人でお年玉を貰った時に、結菜は緑色のコート代にさっそく使ってしまったが、妹・円香はちゃっかり貯金していた。

未来の、安心のためよ・・・と、にっこり通帳を見せてくれたのだ。
妹の、経済観念には頭が下がるばかりである。


さて、仕事の話をしてみよう。
今のA市にある証券会社に転職して、早4年である。最初の会社は短大を卒業して面接に受かったので、たまたま行ってしまった。フレッシュな気持ちで就職デビューをしたせいか、会社のおじちゃん達にも受けが良く、しばしば飲み会にも誘われ大人の世界を堪能していたのだ。

だが・・!! なんといっても残業が多くて、そのくせ土曜日は、一日出勤しても手当は半分以下の報酬であきれた。

家に帰っても疲れて寝るだけで、その時テレビで観たかった『ハムレムと愉快な食卓』を、楽しめないという理由で辞めてしまった。 実に情けないっ・・。。



つまり、結菜の価値観ではおじさんとの楽しい飲み会よりも、お気に入りのテレビ番組のほうが「ランクが上」ってことだった。


その後、友人に頼んだり『就職サマリー』っていう雑誌を見て10社以上も受けたが、やっと内定したのが3社である。その待遇で会社の中の食堂の脇に・・な、なんと併設の「おしゃれカフェ」があるっていう情報を得て、、今の証券会社に決定した訳だ。

結菜はデスクワークの合間に、社内でもおいしいコーヒーを満喫するのが夢だった。



疲れた脳内に休息を与えながら、「煎れたてのコーヒー」と「洒落た外国産のスイーツ」を味わう・・。

仕事ばかりでなく外国の情緒も味わえるなんて、これがまさに、、20代女子の楽しみね、、、と持論があったのである。


結菜は、実は小学校が共学(やんちゃな男の子がたくさん居たけど。)で、中学校からは女の花園って言う、女子ばかりの環境だったのだ。男子の目からは解放されておしゃべりしたり、、アイドルの話で盛り上がったり、それとなく楽しめた。
中には、「お、お姉さま、、」とファンレターなども飛び交っていたが、結菜は無関心だった。



異性とまともな恋がしたかったのである。(小学生の頃に好きだったのは、ウサギを世話している、4年3組の牧田くんだった!!)


で、でも・・中学から短大までの8年間という貴重な時間を、男性と触れ合わないでシャイな性格になってしまった。『ああ、、共学の旧友からは彼氏と一緒に撮ったという、プリクラをもらったけどなんか羨ましいわ。』


たまにTシャツを買いに行く店で、話しかけてくれるオカマの30代の店員さんと話すくらいで、「恋のときめき」なんて、まるで遠い空のかなただったのだ。

私の青春はいつ来るのかしら・・?? 小さな胸を、ますます悩ませていた結菜・・。


ーーー ここで、友人の話になるーー。

緑川 琴葉(ことは)、、 この人が、割と近めの友人なのである。


琴葉って名前のように、まるで水の中に浮いてる葉っぱのようにいつもフラフラしている。特に、「男にフラフラしているなっ」、、というのが結菜の感想だ。

高校時代は担任の男性教諭と内緒で、デートしてたり、近所の不良っぽいヤンキーと、一泊旅行に行ってみたり・・。


どこか危ないイメージの友人だが、ちゃっかり恋愛を楽しんで、恋愛で成長しているみたいなのが悔しい。

「結菜は、男に堅いのよね、、もっと、リラックスしてね!」
などと説教がましく話してくる。


いつも、琴葉に男性遍歴を自慢されて悔しかったが、何も経験がないので社会人になって、彼氏とデートとかしてみたかった。

琴葉は、ヤンキーの彼氏がいたせいか夜遊びも好きで、見かねて結菜を夜のナイトクラブに引っ張っていってくれたのだ。


「ほらほら、こんなとこでたまには遊んで、ナンパされるの待っていてもいいわよ。」


シャイな性格の上に女子高育ちの結菜にとっては、きらびやかな夜の世界は、まるで見てはいけない映画のようだった。

たくさんのお酒、(父親が見たら怒りそうだ・・)、派手な若い女性や洒落た雰囲気のカップル、、危なそうな夜の男たち・・・、

『はあ、、。こんな世界があったのね。』


親が付いてくることも無いし、夜の12時を過ぎても、、まだまだ琴葉と遊べる。。。(今日は、琴葉の家にお泊りって言ってあるのだ!)


なんと、そこでイケメンで、茶髪の男性に声をかけられた・・。

「うん、どこから来たの?一緒に飲まない・・?」


痩せた横顔がどこか病的で、悪っぽい雰囲気が女子高育ちの結菜には、たまらない。

結菜の胸の中に「チャリ~ン」と、恋の鈴が鳴るのが聞こえて来た・・・・。

ときめく恋はカフェオレの香り チャプター1

ときめく恋はカフェオレの香り チャプター1

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2026-01-08

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