貞淑な妻と夫の物語
貞淑な妻と夫の物語
貞淑な妻と夫の物語
佐藤京子と山野哲也は会社で知り合った。
二人は同期でA物産に入社した。二人は一目見た時から、お互いに一目惚れした。
そうして、どちらから言うともなく二人は恋人になった。
そして何度もデートした。
そして二人は結婚した。
結婚式は町の教会で二人だけで行った。
白髪の牧師が聖書を開いて、山野哲也に向かって厳かに言った。
「山野哲也。汝、この女を妻として娶り、その健やかなる時も、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しい時も、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り真心を尽くすことを誓うか?」
牧師が言った。
「誓います」
哲也は力強く言った。
次に、牧師は佐藤京子へ視線を向けた。
「佐藤京子。汝、この男を夫とし、その健やかなる時も、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しい時も、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り真心を尽くすことを誓うか?」
牧師が言った。
「誓います」
京子は厳かに言った。
二人はエンゲージリングを交換し合った。
これで二人は正式に結婚した。
二人の愛情は強かった。
哲也は京子に、
「僕が世界一愛しているのは君だけだよ。僕は決して浮気なんかしないよ」
と言った。京子も、
「私もよ。私が世界一愛しているのは、あなただけよ。私は一生、決して浮気なんかしないわ」
と誓い合った。
二人の愛情は本物だった。
哲也は二階建ての分譲住宅に住んでいた。
哲也の父親はA物産の社長で哲也はその御曹司の金持ちだった。
結婚するや京子は住んでいたアパートを引き払って哲也の家に移り住んだ。
哲也の京子に対する「愛」は、それはそれは強かった。
目の中に入れても痛くないほど、哲也の京子に対する「愛」は強かった。
「京子。もう会社を辞めていいぞ。いや、辞めて欲しいんだ。君には会社での煩わしい仕事をさせたくない。僕が働く。君には好きなことをやって生きて欲しいんだ」
と哲也は言った。
「ありがとう。あなた。私をそこまで愛してくれているなんて。でも申し訳ないわ」
と京子は言った。
「いいんだよ。最愛の妻が最高の人生を送ることが僕の幸せなんだから」
と哲也が言った。
「嬉しいわ。そこまで私を愛してくれるなんて」
と京子が言った。
「君はイプセンの人形の家という話を知っているかい?」
哲也が聞いた。
「ええ。知っているわ。夫が妻を愛して最大限に大事にするけれど、実は夫は妻を可愛い人形と見ていて人格をもった一人の人間と見てはいなく妻は夫と別れてしまうという話でしょう」
京子が言った。
「ああ。その通りだ。僕は君を可愛い人形とは見ていないよ。君の人格、人間としての君を世界一愛しているんだ」
哲也が言った。
「私もよ。私もあなたを、世界一最高の人だと思って愛しているわ。だからあなたに殺されたって私は幸せだわ」
と京子が言った。
「それを聞けて嬉しいな」
哲也は京子を抱きしめて、チュッとキスした。
・・・・・・・・・・
哲也の勧めに従って京子は会社を退職した。
そして専業主婦になった。
「専業主婦」というと、おばさんくさいイメージがするが、まだ20代の若いセレブということである。
哲也は妻の京子に精一杯、贅沢させてやった。
妻の欲しがる物は何でも買ってやった。
妻の喜びが夫の喜びだったからだ。
休日は色々な観光地に旅行に行き、妻が遠慮しても流行の服を買ってやった。
京子も夫のために精一杯、手間をかけ料理を作った。
二人の幸せそうな様子といったら、それはそれは文章で書くのが難しいほどである。
・・・・・・・・・・・・・・・・
しかし夫には一つの困った性格があった。
それは夫がサディストだったということである。
それを京子は初夜で知った。
妻は夫を最大限、喜ばしてやろうと、シースルーベビードールとシースルーランジェリーを着てベッドに入った。パンティーはもちろんTバックである。
「どう?あなた」
と妻は裸体が透けて見えるセクシーランジェリーで夫の前に立った。
普通の夫だったら新妻のセクシーな姿に激しく興奮して心臓がバクバク鳴り、激しく勃起して新妻を朝まで抱きしめるはずである。
確かに夫は、
「ああ。京子。セクシーだね」
と言ってくれた。
普通の新婚の初夜だったら、夫が妻を抱きあげて、ベッドに寝かせ、セクシーなランジェリーを脱がせ、そして妻を抱擁するはずである。
しかし夫はそうしなかった。夫は立ち上がって妻のランジェリーを脱がせた。
そして妻をベッドの上に乗せて正座させた。
夫は妻の両手をつかむと背中に回した。
「あ、あなた。何をするの?」
困惑する妻を余所に夫は麻縄で妻の手首を背中で重ね合わせて縛った。
「あ、あなた。何をするの?」
妻が聞いた。
「す、すまない。京子。隠していたが僕はサディストなんだ。僕は女を縛ることによってしか興奮することが出来ないんだ」
夫が申し訳なさそうに言った。
夫は丸裸で後ろ手に縛られた新妻をそっとベットに横たえさせた。
性交の時、女は電気を消して暗くしたがるものだが、男は性交の時、50%は電気をつけたがるのである。女の体や表情をよく見るために。
夫は寝室の電気を昼間のように全開にした。
部屋は昼間のように煌煌と明るくなった。
「は、恥ずかしいわ」
妻は顔を赤らめて言った。
妻は暗闇の中で夫の愛撫を受けたかったのだが、その期待は外れた。
正常位の性交の時、女はカエルのように足をМ字にガバッと開く。
それが一番、男の性器を受け入れやすい体位だからだ。
しかし女にとっては、その姿は、はしたないので男に見られたくないのである。
だから性交の時、女は電気を消したがるのである。
しかし哲也は違った。
夫は後ろ手に縛られた裸の新妻の体を隈なく見た。
そして髪の毛を撫でたり、鼻の穴を覗き込んだり、足指を一本一本、開いて見たりした。
妻の体をひっくり返して、お尻の割れ目や尻の穴をじっくり見たりした。
夫は「愛しているよ。京子」と言って妻に口づけした。
これは妻は嬉しかった。
「私もあなたが好きよ」
興奮した妻の口腔から溢れ出てくる粘稠な唾液を夫は全部、吸い込んだ。
(ああ。夫は私を愛してくれている)
と妻は夫に身を任せた。
夫は妻の胸を揉んだり、チュッ、チュッと全身にキスをした。
そして妻の体を優しく抱きしめた。
「好きだよ。京子」
と言いながら。
「私も好きよ。あなた」
妻も言い返した。
妻は後ろ手に縛られているので手が使えない。
京子も夫の背中に両手を回して二人でお互いの体を抱きしめ合いたかったのだが、それが出来ないことが妻にとっては少しさびしかった。
さて、いよいよ、夫と完全に結ばれようと妻は膝を曲げて足を開こうとした。
しかし夫はそれを無言で制した。
夫は開こうとした妻の足を閉じた。
そしてVラインや太腿を、その感触を調べるように触ったり、チュッ、チュッとキスしたりした。夫の性器はビンビンに勃起している。夫はそういう愛撫だけをした。しかし夫が興奮していることは明らかだった。
しかし、勃起した夫の性器は妻の性器の中に入って来なかった。
「すまないね。京子」
夫は申し訳なさそうに言って妻の後ろ手の縄を解いた。
そして妻にパジャマを着せてやった。
後ろ手の拘束がなくなったので妻は夫にしがみついた。
夫も妻を優しく抱きしめた。
こうして二人は抱きしめ合ったまま、眠りに就いた。
これが夫と新妻の初夜である。
・・・・・・・・・・・・・・・
翌朝。
雀のさえずりで妻は目を覚ました。
夫はぐっすりと眠っている。
妻はベッドから抜け出して服を着て寝室を出た。
そしてキッチンに行って朝食の用意をした。
トーストと目玉焼きとサラダと牛乳の軽い朝食を用意した。
そして寝室へもどった。夫はまだ眠っていた。
「あなた。朝食の用意をしました」
と寝ている夫を揺さぶると、夫は眠たげな目を開いて、ふわー、と大きな欠伸をして起きた。
「おはよう。あなた」
「おはよう。京子」
夫は落ち着いた口調で言った。
「あなた。朝食の用意をしました」
新妻が言った。
「そうか。れそは有難う」
夫はベッドから出て、妻と一緒に食卓に行き、向かい合わせに座った。
夫は淡泊な態度だったが妻は嬉しかった。
こうして愛する夫と当たり前のささやかな新婚の些末なことが出来るのが妻には嬉しかったのである。
「頂きます」
と言って二人は朝食を食べ出した。
「すまないね。京子。昨日は変なことをしちゃって」
夫は照れくさそうに頭を掻いて笑った。
「ううん。いいの。気にしてないわ」
妻は夫が気まずい思いをしないように気をつかった。
本当は妻は夫と完全に結ばれたかったのだったが、そして、それをしてくれない夫にさびしさ、を感じていたのだが。
「京子。僕はサディストなんだ。隠していてゴメン。僕は女を縛ることでしか性的に興奮できないんだ。君がマゾの感性を持っていないことは君の態度ですぐにわかったよ。本当はマゾの感性をもっている女性と結ばれた方がずっと上手くいくんだ。しかし僕はどうしても生涯の伴侶として君いがいの女性は考えられなかったんだ。僕にとって世界一素晴らしい女性は君だからね。君はマゾの心理がさっぱり、わからないだろう。だから君と結婚したら、君にさびしい思いをさせることは、わかっていんだ。このことは結婚する前に言っておくべきだった。しかし僕はどうしても言えなかった。もし言っていたら、君に嫌われるかもしれないと思ってしまって言えなかったんだ」
夫は正直な告白をした。
「ううん。いいの。私はあなたの人間性、人格を愛したの。性行為は夫婦間の営みのほんの一部にしか過ぎないわ。だから気にしないで。確かに私にはマゾの心理はわからないわ。でも、私はあなたに尽くすこと、そして、あなたが喜ぶことが私の喜びなの。だから性行為では、私にあなたの好きなことをして下さい」
妻は微笑んで言った。
「君のそういう包容力のある所も僕は好きなんだ。僕はサディストで女を縛ったり、虐めたりすることにしか性的に興奮できないんだ。しかし、そんなことをされても君はつらいだけだろう。だから、僕も欲望をセーブして、あまり過激なことはしないよ」
そう言って夫は妻を安心させようとした。
「ううん。気にしないで。あなたがなさりたい事をして下さい。あなたが喜ぶことが私の喜びなんですから」
妻はニコッと笑って言った。
そんなふうで二人の夫婦生活が始まった。
・・・・・・・・・・・・・・・
夫の妻に対する「愛」は本物だった。
夫は妻を喜ばそうと最大限、尽くした。
休日には、色々な所へドライブで行った。
夫はオートバイが好きで、大型二輪免許を持っていて、ホンダCB750を持っていた。
それに乗って色々な所にドライブに行った。
妻にとってはこれが嬉しかった。
妻は夫に体をピッタリとくっつけた。
そして両手で夫の体をヒシッと抱きしめた。
オートバイは勢いよく街中や高速道路を走った。
オートバイは転倒すると命を落としかねない。しかし最愛の夫となら、死んでもいいと妻は思っていた。
夫はスポーツ万能で、妻に一緒にテニスをやらないか、と誘ったが、妻は運動が苦手だった。
テニスは難しいが、卓球なら難しくないから、やろうと誘われて、妻もピンポンなら出来そうだと思い、近くの卓球台のある遊技場に一緒に行って、二人で卓球をした。
「相手のコートに返すだけでいいからね」
と言って二人でラリーをやった。
夫はシェークハンドの握り方だったが、妻は卓球をするのは中学生の時、卓球部の友達に誘われて、遊び程度に少しやったことがある程度だった。妻はペンホルダーの握り(ピンポン握り)で二人は卓球を始めた。気持ちのいいラリーが続いた。
テニスはグラウンドストロークのワンバウンドかボレーのノーバウンドだが、卓球はワンバウンドだけである。
しかし、ネットしない限り、大きくオーバーしても夫はとって返球してくれたので、そして夫は妻の一番、打ちやすい所に球を返してくれたので、気持ちのいいラリーが続いた。
ラリーをしているうちに妻も卓球が上手くなっていった。
セックスは無くてもこうして二人でラリーしていると、妻は夫の優しさをヒシヒシと感じて、それが嬉しかった。
それ以外でも、二人は社交ダンス教室に行って社交ダンスをやったり、夫の勧めで妻はフラダンス教室に出てフラダンスをやったり、バイオリン教室に通ってバイオリンを習ったりした。
夫は妻に働かなくてもいい、と言ったが、妻はそれでは申し訳ない、と言ってスーパーでアルバイトをやった。
そして手をかけて夕食を作り夫の帰るのを待った。
妻にとって夫と一緒に食べる夕食の時が一番、嬉しかった。
・・・・・・・・・・・・
しかし二人の夜の生活は淡泊なものだった。
二人ともパジャマを着て手をつないで寝るだけだった。
夫は優しかったので、女上位で抱いてくれて、妻は夫の逞しい体の上で夫に抱きつきながら、スヤスヤと眠った。
しかし夫にも性欲はある。その形が、いわゆる正常と言われているものではないだけである。
始めは夫は妻の嫌がることは、したがらなく遠慮していたが、だんだん夫も性欲を我慢し続けることが出来なくなってきた。
ある休日の昼食の後である。
夫は妻に、
「済まないが君を縛りたいんだ。きつくしないから縛ってもいいかい?」
と聞いてきた。
「ええ。いいわよ」
と妻は嬉しそうに答えた。
すまないね、と言って夫は妻に座らせて、手をグイとつかんで、背中に回し、手首を重ね合わせて縛った。
きつくは縛らなかったが、抜けられない程度には縛った。
妻は後ろ手に縛られて横座りしている。ワイシャツにスカートの服はちゃんと着ている。
妻はどういう反応をしたらいいか、わからないので黙っていた。
夫は妻の前で、後ろ手に縛られて黙って座っている妻を見ているだけである。
しかし、夫はだんだんとハアハアと息を荒くして興奮し出した。
「ああ。京子。きれいだ。好きだ」
そう叫んで夫はハアハアと息を荒くしながら、股間をさすり出した。
子供ならともかく、大人の男が、しかも結婚している妻、しかも服を着ている姿に興奮するなんて、ちょっとおかしいな、と妻は思った。
(あなた。何をしてもいいわよ)
と妻は心の中で夫の愛撫を求めた。
夫は耐えられなくったと見え、
「ああ。好きだ。京子」
と言って夫は妻の背後に座り、妻を背後から抱きしめた。
しばし夫は黙って妻を抱きしめていたが、夫は興奮してきたとみえ背後から、妻の着ているワイシャツのボタンを外し出した。
そしてワイシャツの中にある妻の乳房を納めたブラジャーを触り出した。
「ああっ。いいっ」
夫は激しく興奮していた。
次いで夫は妻の尻や太腿を触った。
そして、夫は妻のスカートの中に手を入れて、妻の腰にピッタリと貼りついているパンティーを触り出した。
「ああっ。いいっ」
夫はハアハアと息を荒くして激しく興奮していた。
(ふふふ。こんなことして興奮するなんて子供みたい)
と妻は思っていたが、夫が激しく興奮するのを見るのは、これが初めてで、ともかく、夫は自分を愛してくれていることに、妻は喜んでいた。
夫はついに、たまらなくなったようで、妻から離れ、急いでズボンとパンツを脱いで、天狗の鼻のようにそそり立った、おちんちんをしごき出した。
もう夫は爆発寸前だった。
「ああー。出るー」
と叫んで夫は激しく射精した。
夫は射精後しばし脱力して、うなだれていたが、ティッシュペーパーで精液をふき、
「ありがとう。京子」
と言った。
「いえ。いいのよ。あなた。あなたが喜んでくれるのが私の幸せですもの」
と嬉しそうに言った。
ストア派の快楽とは欲望をそのままに発散させることではなく、禁欲することによって欲望の度合いを高めることにある、ということを妻は高校時代の読書で知っていたが、夫の異常性欲には、そういう要素もあるのだろうと妻は思った。
夫はそれからも、妻を縛ることによって、その姿を見ることによって興奮するようになった。
夫は妻を裸にして色々な恥ずかしい格好にして、その姿を見ることによって興奮するようになった。
夫は妻を裸にし、身動きのとれない、恥ずかしい格好にして、じっくり鑑賞したり、くすぐったりして妻を虐めるようになった。
それがサディストである夫が興奮する性欲の形態なのだと妻は理解した。
妻はマゾの性癖はなかったので、そんなことをされても、特別に何も感じなかったが、夫は自分の妻が虐められて苦しむ姿を見て興奮するのだから、妻は、
「ああっ。あなた。許して」
と、ことさら演技して涙を流して許しを乞うてみた。
すると夫は激しく興奮した。
しかし哲也は妻の京子にマゾの気質がなく、虐められても、心の中では嫌がっていることを知っているので、あまりハードなことはせず、手加減してソフトに虐めるのにとどめた。
そして夜、一緒にベッドに入っても、夫は妻を形式的に抱くだけだった。
しかし妻はつつましい性格なので夫に不満を言うことはなかった。
そんな日々が半年も続いた。
・・・・・・・・・・・・
いささか二人の関係は冷めたものになっていった。
妻も心にもない演技をして夫を喜ばせるのに飽きてきて、そして夫の哲也が妻の京子が苦しむ姿をするのは演技だとわかっているので、妻は虐められても、あまり反応しなくなっていった。
その頃から、妻は「仕事が忙しくなりました」と言って、家に帰ってくるのが遅くなり出した。夫に対する態度も冷めてきた。それに何か、妻の態度が小娘のように、ソワソワし出した。
勘の鋭い夫は、それを見逃さなかった。
・・・・・・・・・・・
「もしかすると京子は浮気をしているのかもしれない」
という疑念に夫は苛まされるようになった。
しかし貞淑な妻が、そんなことをするはずがない、とも夫は確信していた。
その葛藤に夫は悩まされることになった。
妻を信じようと思っても、どうしても「浮気」の言葉が頭に浮かんできて夫を苛ませた。
しかし、ある日のこと。
妻が「買い物に行ってきます」と言って出かけた。
その時、妻はカバンを持たずに出かけた。
なので夫はしめたと思い妻のカバンの中を見てみた。
カバンの中にはスマートフォンが入っていた。
夫は急いでスマートフォンを開いて見てみた。
するとLINEに「岸」という相手が登録されていた。
夫はそれを開けてみた。すると妻と「岸」とのやりとりが出てきた。
・・・・・・・・・・・・・・・
岸「今度はいつ会おうか?」
妻「今週の金曜日がいいわ。あなたの都合はどう?」
岸「僕は全然、大丈夫。何時がいい?」
妻「昼の1時でどう?」
岸「了解。楽しみにしているよ」
・・・・・・・・・・・・・
浮気だ。まさかあの貞淑な妻が浮気をするとは思ってもいなかったので夫は驚いた。
LINEをさかのぼると、一カ月前から「岸」という男との会話が出でいた。
もっと前からLINEのやりとりをやっていたのかもしれない。それは消してしまったのかもしれない。しかし夫は妻が「岸」という男とどういう付き合いをしているのかは、LINEからだけでは、わからなかった。
夫は何事も自分の目で確かめてみないと気が済まない性格だった。
夫は大金を払って、私立探偵事務所に依頼して妻の素行を調査してもらった。
すると妻は、一カ月前から、その男と付き合っているということがわかった。
会う場所は、「岸」の家でその住所を探偵事務所はつきとめてくれた。
そして「岸」の家の寝室に隠しカメラを設置してくれた。
さて。
金曜日になった。
夫はいつものように朝早く会社に出かけた。
「いってらっしゃい。あなた」
「ああ。行ってくるよ。今日は遅くなると思う」
「そうなの」
妻はニコニコ笑いながら夫を送り出した。
夫の元に探偵事務所から妻と「岸」の二人の様子を撮影した動画が送られてきたのは、夕方の午後5時くらいだった。
「山野さま。奥様と岸さんの様子を盗った映像をお送りします」
という簡単な一文が書かれてあった。
山野は急いで、その動画を見た。
・・・・・・・・・・・・・・
その様子はこんなふうである。
妻が岸の寝室に入ってくる。
「こんにちはー。岸さん。待ち遠しかったわ」
「僕もだよ。京子」
二人は仲のいい恋人のような態度である。
妻も岸も嬉しそうである。
「京子。好きだよ」
「私もあなたが好きよ」
二人はすぐに抱きしめ合って長いキスをした。
そして妻は服を脱ぎ出した。
ワイシャツのボタンを外しワイシャツを脱ぎ、スカートのチャックを外してスカートを降ろした。そして背中に手を回してブラジャーのホックを外し、パンティーを降ろして足から抜きとった。こうして妻は全裸になった。岸も上着を脱ぎ、ズボンを降ろし、シャツを脱ぎ、ブリーフを脱いで全裸になった。
そうして二人はベッドインした。
二人は激しく抱き合った。岸は京子を抱きしめながら、再び長い時間ディープキスをした。
そして京子の乳房を揉み、乳首を口に含んだ。
「ああっ。いいわっ。感じちゃう」
京子は岸を抱きしめながら髪を振り乱して叫んだ。
岸は京子とキスしながら、京子の体を隈なくチュッ、チュッとキスした。
岸は京子のアソコを触って、クリトリスを揉み、濡れたアソコに指を入れた。
「ああっ。いいわっ。感じちゃう」
京子も岸もハアハアと興奮していた。
「それじゃあ行くよ」
「ええ。来て」
布団の中なので見えないが、京子は大きく足を広げて岸を迎い入れる体勢をとった。
岸はそそりたった男根を京子のアソコに挿入したようだった。
「ああっ。いいわっ」
岸は腰をゆっくり動かし出した。
そして、だんだんその動きを速めていった。
「京子。一緒にいこう」
「ええ」
二人の興奮はどんどん高まっていった。
セックスでは男の射精はいつでも出来るが女のオルガズムを察知することは、なかなか難しい。なので一緒にイクことは難しい。しかし岸は、そのへんのコツをよく知っていて、射精しそうになると、うっ、と我慢し、腰の動きをセーブし、京子がオルガズムを迎えられるように誘導した。
ハアハアと二人の興奮は高まっていった。
「ああー。イクー」
京子が叫んだ。
「ああー。出るー」
岸が叫んだ。
こうして二人は一緒にイッた。
イッた後、二人は少し休んだ後、二回戦、そして三回戦をした。
岸はタバコを一服し、フーと吐いた。
「京子。大丈夫か。夫にはバレていないか?」
「大丈夫よ。この頃、あの人冷めてきて私を縛ることもなくなってきたから」
「オレはお前とのセックスが一番、楽しい」
「私もよ。元々、私はあの人が社長の御曹司で将来、社長になって優雅な生活を送れると思ったから、金目当てで結婚したの。私は貞淑な妻の演技を精一杯したわ。あの人もそれを信じているわ。でも、あの人が性的異常者でセックスを嫌って、しないなんてことを知った時には吃驚したわ。世の中にはとんでもない変態がいるものなのね」
「京子。お前はこれからどうする?」
「貞淑な妻を演じ続けるわ。あの人と一緒にいれば、セレブな生活が送れるしね。元々、あんなカタブツたいして好きじゃなかったけれど、セックスの喜びも味わえないなんて、女にとっては、もう何の魅力もないわ。私はいずれはアイツと別れて、あなたと結婚するわ。私を守ってね」
「ああ。守ってやるとも。アイツが社長の御曹司なら、オレだって社長の御曹司だ。ウダウダ五月蠅いことを訴えてきそうだったら、暴力団に頼んでアイツを暗殺して自殺したように見せかけてやるさ。金はたっぷり、あるんだからな」
岸はB物産の社長の御曹司だった。
「頼もしいわ。あなた。お願い。アイツを上手く殺して自殺に仕立て上げてね」
「ああ。オレのオヤジは政界財界にも友人が多くいる。警察を買収することだって簡単さ。アイツの筆跡の遺書を書いておいて富士の樹海で死んだ、ということにでもしてしまえばいい。アイツが死んだら、アイツの会社の株を独占して株主になって、アイツの会社を我が社の支配下にしてやるよ。何といっても我が社の方がアイツの会社より経営規模も資本金も圧倒的に上だからな」
「ふふふ。頼もしいわ。あなた」
「しかしお前もワルな女だな」
「ふふふ。私は学生時代に、映画の脇役や端役をかなりやったの。だから演技することは得意なの」
そんな動画だった。
・・・・・・・・・・・・
これを見た夫は怒り心頭に発した。
「京子のヤツ。アイツ金目当てでオレと結婚したのか」
「オレを世界一愛していると言ったが、全部ウソだったのか」
「オレの人格、人間性を愛していると言ったが、ウソだったのか」
その日、夫は会社が終わると急いで家に帰った。
「夕食は済ましてきたから作らなくていい」と妻にLINEを送った。
家に着くと、
「お帰りなさい。あなた」
と妻はニコニコして夫を出迎えた。
夫は居間のソファーに座った。
「京子。お前に見せたいものがある。ここに座れ」
夫は心の中の怒りを抑えて落ち着いた口調で妻に言った。
「はい」
妻はニコニコして夫の隣りに座った。
夫はテーブルの上にパソコンを置いた。
そして、ついさっき、探偵事務所から送ってもらった岸の家での映像を写し出した。
二人が抱き合って激しい抱擁をする映像と、岸と京子の会話が映し出された。
・・・・・・・・・・・
終わった所で夫はストップボタンを押した。
「京子。お前は金目当でオレと結婚したんだな。オレを世界一愛していると言ったが、お前の言ったことは全部、ウソだったんだな。あやうく殺されて自殺と見なされて処理されるところだったぜ。お前がそういう女だとは知らなかったぜ。もうお前はオレの妻でも何でもない。嬲り抜いて殺してやる」
夫は怒りを込めて言った。
妻の顔が青ざめた。
「ち、違うんです」
妻は全身がブルブル震えていた。
「岸とは何度、寝た?」
「今日が初めてです」
「見え透いたウソを言うな」
夫は妻の手をつかんで立たせた。
そして地下室に連れていった。
「ふふふ。言わなかったが、この家には地下室があるんだ」
そう言って夫は妻を地下室へ連れて行った。
「さあ。京子。着ている物を全部、脱いで素っ裸になれ」
言われて妻は恐る恐る、ワイシャツのボタンを震える手で外し始めた。
しかし極度の恐怖のため、手が震えてしまって、おぼつかない。
「ええい。じれってえ」
そう言って夫は京子の服を乱暴に脱がせていった。
ワイシャツを脱がせ、スカートを降ろし、ブラジャーをむしり取り、パンティーをサッと降ろして足から抜きとった。妻は一糸まとわぬ丸裸になった。
夫は京子の両手を体の前に持っていき手錠をかけた。
そして、手錠をチェーンで結び、チェーンを天井に固定されているカラビナに通し、グイグイと引っ張った。京子の手は天井に向かって、引っ張られ、京子は天井から吊るされる形になった。
「ふふふ。京子。これからたっぷり、地獄の苦痛を味あわせてやるぜ」
そう言って夫は京子の頬っぺたを、ピシピシと思い切り往復ビンタした。
「こ、こわいわ。あなた。私が悪い女でした。反省しています。罰は甘んじて受けます。ですから、あんまり、こわいことはなさらないで下さい」
京子は早くも涙を流していた。
「ふふふ。もう遅いぜ。お前のその、いい子ぶる態度は演技だってことはわかっているからな」
夫は京子の背後に立った。
ムッチリと閉じ合わさった大きな尻がプルプルと震えていた。
夫はムチを手にすると、京子の白桃のような尻めがけて、力の限り思い切り、ムチを振り下ろした。
ビシーン。
柔らかい尻にムチが激しく当たった。
「ああー。痛いー。お許し下さい」
妻は激しい痛みのため、頭を狂ったように振り、全身を震わせた。
「ふふふ。一度、こうやって女を拷問してみたかったんだ」
そう言うや、夫は立て続けに妻の尻や背中や太腿を、力の限り、ムチ打ち続けた。
ビシーン。ビシーン。ビシーン。
京子は髪を振り乱しながら、
「許して。許して」
と泣き叫び続けた。
美しい女が泣き叫ぶ姿は何と美しいんだろう。
夫は完全なサディストになりきって、何もかも忘れ、サディズムの快感を貪る非情な鬼と化していた。妻の京子の尻はサルの尻のように真っ赤になっていた。
夫は時の経つのも忘れ、京子をムチ打ち続けた。
ビシーン。ビシーン。ビシーン。
京子は髪を振り乱しながら、
「許して。許して」
と泣き叫び続けた。
許しを乞うこと以外、京子に出来ることはなかった。
夫はムチ打ちを一旦、やめた。
そして京子の尻にタバコの先をくっつけた。
「ひいー。熱いー。お許し下さい。あなた」
京子は悲鳴を上げた。
夫は、ふふふ、と笑い京子の前に立った。
「つらいか?京子」
「はい。つらいです」
夫はしげしげと妻の顔を見た。
もうこの女は自分の妻ではない。
自分を殺そうとした女だ。
夫にはもう、目の前にいる女に対する「愛情」など全くなかった。
こいつも殺してやろうかと思ったが、その前に、女を虐め抜くサディズムの快感をうんと味わおうと思った。
「よし。じゃあ、今日はこのくらいにしておいてやる」
「あ、有難うございます」
夫は京子の頬をピシピシと往復ビンタした。
そして後ろ髪を引っ張って、顔をのけぞらせた。
そして水が一杯入った、ヤカンの、注ぎ口を、京子の口の中に突っ込んだ。
「ほら。全部飲むんだ」
そう言って夫はヤカンを傾けた。
京子は夫の命令には、逆らえず、眉を寄せ、苦し気な表情をしていた。
喉仏が動き、ヤカンの水がどんどん、京子の口の中に注ぎ込まれていった。
とうとうヤカンの中の水は空になり、ヤカンの中の水は全部、京子の腹の中に注ぎ込まれた。
夫は京子を吊っているチェーンを降ろした。そして妻の手錠を解いた。
「おい。京子。今日はこのくらいにしてやる。もう寝ろ。しかし裸では寒いだろ」
「はい」
「じゃあ、これを着ろ」
そう言って夫は妻の前にワンピースの水着を渡した。
妻は、どうして夫がワンピースの水着を着させるか、わからなかった。
しかし夫の命令には逆らえず、妻はワンピースの水着を着た。
「ふふふ。素晴らしくセクシーじゃないか」
夫は妻の両手首をつかんで、背中に回し、背中で両手首に手錠をかけた。
夫はフカフカした温かい、敷き布団と掛け布団を持ってきて、地下室の床に敷いた。
「さあ。寝な。疲れただろうから、ぐっすり眠れるだろ」
そう言って夫は地下室を出て行った。
妻はワンピースの水着を着て、背中で手錠をかけられたまま、夫が敷いてくれた布団に潜り込んだ。
・・・・・・・・・・・・・・・
翌日の土曜日。
昼頃、夫が地下室に降りてきた。
京子は布団の中に入っていた。
夫を見ると、京子は、わっ、と泣き出した。
地下室の中には水たまりがあった。
それは京子の小水であった。
「ふふふ。京子。この地下室には、隠しカメラが設置してあるんだ。お前の昨日の様子は面白かったぜ」
そう言って夫は昨夜の一人になった京子の様子をパソコンで写し出した。
夫が去った後は、妻はしばらく布団の中に横たえていたが、1時間もしないうちに、妻は激しい尿意に悩まされるようになって起き出した。
なにしろ大量の水を飲まされたのだから尿意が起こるのは当然である。
背中で手錠をされているので、京子はワンピースの水着を脱ぐことが出来ない。
温かいきれいな布団の中でオシッコをして布団を濡らすわけにはいかない。
なので京子は布団から離れ、地下室の床の上で、ハアハアと息を荒くして、全身をブルブル震わせて、襲ってきた尿意に耐えた。しかし、我慢は限界に達し、京子は、ああーもう我慢できない、と叫びながら、ワンピースの水着を着たまま、地下室に床にオシッコを洩らしてしまったのである。
夫が裸の京子にわざと、ワンピースの水着を着せたのは、京子に水着を着たまま、小便をもらさせるためだったのである。濡れた水着のまま、布団の中に入るわけにもいかず、京子は、2時間くらい、地下室の床の上で水着が乾くのを待った。完全に乾くことはなかったが、体温で水着がある程度、乾いてきたら、京子は恐る恐る布団に入ったのである。
・・・・・・・・・
京子が尿意にイジメられ、どうしようもなく、モジモジして、困っている姿はサディストの夫にとって、この上ない愉快な光景だった。
「あなた。あまり酷いイジメは許して。どんなにでも、みじめになります」
京子は涙ぐんでいた。
「おい。京子。オシッコで濡れたワンピース水着は着替えたいだろう」
夫が言った。
「は、はい」
「じゃあ、脱がしてやるよ」
そう言って夫は京子のワンピース水着を脱がせた。
京子は背中で手錠されたままで丸裸となった。
何か服を着せて下さい、とはサディストの夫には言いにくく妻は黙っていた。
「じゃあ、優しくしてやるよ。お前もお腹が空いているだろう。食事を持ってきてやるよ」
そう言って夫は地下室から出た。
そして食事をもって、また地下室に降りてきた。
「ほーら。お前の好きな納豆ごはん、とみそ汁だ。それとデザートに苺のショートケーキもつけてやったぞ」
夫は盆に載った、食事を妻の前に置いた。
「あ、有難うございます」
妻の涙は嬉し涙に変わった。
やっぱり優しい人なんだなと京子は思った。
しかしサディストの夫はそんな優しい男ではない。
なにしろ妻は金目当てで結婚し、そして夫を殺そうと計画していたのである。
そんな簡単に許せるものではない。
夫は大きな鍋を置いた。
そして、それに納豆ごはんを入れた。そして、させに鍋にみそ汁と、デザートの苺のショートケーキも入れた。そして、鍋の中をスプーンでグリグリとかきまわした。
鍋の中には、納豆ごはん、と、みそ汁と、苺のショートケーキ、がグチャグチャに混ざったドロドロした物になった。
「ああっ」
京子はまた涙を流した。
「さあ。食事だ。食べろ」
夫が命じた。
「あ、あなた」
妻は涙に潤んだ瞳を夫に向けた。
妻は夫の意地悪さをあらためて感じた。
「嫌なら食べなくてもいいぞ。どうせ胃の中に入ったら、混ざるんだから、いいじゃないか」
夫が意地悪く言った。
「た、食べます」
京子は背中で手首を手錠で拘束されているので手が使えない。
なので京子は正座して上半身を曲げ、顔を鍋に近づけて、鍋の中の、納豆ごはん、と、みそ汁と、苺のショートケーキがグチャグチャに混ざったドロドロした物を口で掬って食べた。
「どうだ。美味いか?」
「お、美味しいです」
京子は泣きながら言った。
・・・・・・・・・・・・・・・
「よし。じゃあ、オレは、これから出かけるからな」
と言って夫は立ち上がった。
「いってらっしゃい。あなた」
貞淑な妻は礼儀正しく言った。
夫は京子の背中の手錠にチェーンを結びつけ、それを引っ張って京子を立たせた。
京子は背中で手錠され、手錠に結びついているチェーンで丸裸で吊るされる姿となった。
今度は立たされたまま、放置されるのか、と妻は脅えていた。
「ふふふ。面白いことをしてやるぜ」
そう言って夫は京子の右の鼻の穴と左の鼻の穴の二つの穴を洗濯バサミで挟んだ。
「ああー」
妻はつらそうな声を上げた。
妻の京子は手が使えないので、自分では洗濯バサミをとることが出来ない。
鼻の穴を挟んでいる洗濯バサミはかなり痛かった。
「ははは」
夫は、ピアスもしてやるぜ、と言って京子の両耳たぶにも洗濯バサミを取りつけた。
そして両方の乳首も洗濯バサミで挟んだ。
「ああー」
妻はつらそうな声を上げた。
「京子。パンティーを履きたいか?」
「は、はい」
妻は一抹の不安を感じながらも答えた。
「じゃあ履かせてやるよ」
そう言って夫はフルバックのパンティーを京子の足にくぐらせ、腰の位置までちゃんと引き上げた。
そして夫は妻の後ろ髪を引っ張って顔をのけぞらせた。
そして水が一杯入った、ヤカンの、注ぎ口を、京子の口の中に突っ込んだ。
「ほら。全部飲むんだ」
そう言って夫はヤカンを傾けた。
京子は夫の命令には、逆らえず、眉を寄せ、苦し気な表情をしている。
喉仏が動き、ヤカンの水がどんどん、京子の口の中に注ぎ込まれていった。
とうとうヤカンの中の水は空になり、ヤカンの中の水は全部、京子の腹の中に注ぎ込まれた。
そして。
夫は布団の位置を動かして京子の足を布団の上に乗せた。
そして、夫は京子の右膝を縄で縛り、その縄を京子の首にかけた。
右膝と京子の顔は触れんばかりで、京子は顔の位置まで高く上げられた右足を首で支えなければならなくなった。
「ああー」
京子は布団の上でパンティーだけ履かされて、背中に手錠をかけられて、片足を首で吊られ、その上、鼻の穴、や耳たぶ、や、乳首に洗濯バサミを取りつけられているという、みじめな姿である。
「じゃあ、オレは出かけてくるからな」
そう言って夫は地下室を出て行った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
夫はその日、釣りに出かけた。
・・・・・・・・・・・・
夫が帰ってきたのは、夜遅くである。
地下室がギイーと開いて夫が地下室に降りてきた。
妻は夫を見るなり、うぇーん、と泣き出した。
京子は尿意に耐えられず、パンティーはグシャグシャに濡れ、オシッコは足を伝わって布団に大きな地図が出来ていた。
京子は全身をガクガクと震わせていた。
何しろ左足一本だけで立ち続け、右足を首で一日中、支えていたのである。
もう京子はフラフラだった。
「あーあ。オシッコを洩らしやがって」
そう言いながら、夫は妻の鼻と耳たぶと乳首につけた洗濯バサミをとった。
「あ、有難うございます」
京子は涙をポロポロ流しながら言った。
「おい。京子。パンティーを履いていたいか?それとも脱がせて欲しいか?」
夫が聞いた。
「ぬ、脱がせて下さい」
京子は顔を赤らめて小声で言った。
オシッコで濡れたパンティーを履いているのは、つらかった。
「じゃあ脱がしてやる」
そう言って夫は濡れた京子のパンティーを降ろしていき、足から抜きとった。
夫は、京子を吊っているチェーンを緩めていった。
京子は座り込み正座した。
「ほら。腹が減っただろう。江戸前寿司を買ってきてやったぞ」
そう言って夫は、江戸前寿司を京子の前に置いた。
「ほら。食べな」
夫は無造作に言った。
しかし妻は安易に食べようとしなかった。
サディストの夫のこと。もしかすると辛いワサビが入っているのかもしれない。
と京子は思ったのである。
それを察するように、夫は、
「ははは。安心しな。ワサビなんか入ってないから」
夫は笑って言った。
妻は夫の言葉を信じて、正座して上半身を曲げ、顔を寿司のパックに近づけて、寿司を一つずつ口に咥えて食べていった。
ワサビは入っていなかった。
京子は寿司を全部、食べた。
「美味しかったか。京子?」
「美味しかったです。有難うございます」
京子の目に嬉し涙がキラリと光っていた。
「あまり虐め過ぎて殺してしまっては元も子もないからな」
夫は冷たい口調で言った。
「よし。じゃあ、今日はもう遅いから寝な」
「はい」
「お前も風呂に入ってないから入りたいだろう」
と言って、夫は妻の髪の毛にシャンプーをたっぷりとふりかけ、髪の毛をゴシゴシとかきまぜて泡立てた。
「それじゃあ、おやすみ」
そう言って夫は地下室を去って行った。
・・・・・・・・・・・・
翌日。
夫が地下室に降りてきた。
「どうだ。よく眠れたか」
床に寝ていた京子が、起き上がり、うぇーん、と泣き出した。
「眠れませんでした。シャンプーが痒くて痒くて。それに布団に寝てしまっては、布団にシャンプーが沁み込んでしまいますから・・・」
京子が泣きながら言った。
「シャンプーをおとして欲しいか」
「はい」
「わかった。じゃあ、おとしてやる」
そう言って夫は、丸裸で背中で手錠されている京子を連れて地下室の階段を上がっていった。
久しぶりに見る家に京子は羨ましい、ような、懐かしいような羨望の眼差しを向けた。
夫は京子を風呂場に連れて行き、念入りに髪にシャワーかけて、シャンプーを洗い流した。
「あ、有難うございます」
京子は嬉し涙を流していた。
「じゃあ地下室にもどるぞ。お前の生きる場所は地下室だからな」
そう言って夫は京子を連れて地下室に降りていった。
・・・・・・・・・・・・・・
夫は京子の背中の手錠をはずし、今度は京子の体の前で手錠をした。
そして、手錠にチェーンをつけ、チェーンを天井のカラビナに通しグイグイと引っ張っていった。
京子は天井から吊るされる形になった。
「ふふふ。いい物をもってきてやる」
そう言って夫は地下室を上がり、等身大のマネキン人形のような物を持ってもどってきた。
「ふふふ。お前のためにいい物を買ってきてやったぞ」
夫は意味深な不敵な笑いを浮かべた。
等身大の人形は何か鉄製で出来ていて、こわい顔をして、手にはムチが握られていた。
「あ、あなた。何なの。それ?」
京子が聞いた。
「ふふふ。これは、東芝自動ムチ打ちロボット・サディスト君だ。東芝が開発した電動ムチ打ち機だ」
そう言って夫は、東芝自動ムチ打ちロボット・サディスト君を京子の背後に置いた。
夫は座ってリモコンのボタンを操作した。
「グレード1から10まである。1がソフトで10がMAXだ」
夫はグレード1にスイッチを入れた。
サディスト君の上半身と腕がクルリと回り、ムチがヒュンと振り下ろされた。ムチは京子の尻にピシンと当たった。
「どうだ。痛かった?」
夫が聞いた。
「は、はい。少し」
「じゃあグレード3にしてみよう」
そう言って夫はリモコンのグレードを3にセットした。サディスト君の上半身と腕がクルリと回り、ムチがヒュンと振り下ろされた。ムチは京子の尻にピシンと当たった。
「ああー。痛いー」
京子は全身を震わせて叫んだ。
「どうだ。痛かった?」
「は、はい」
「そうか。しかしまだ耐えられそうだな。じゃあ、グレードをMAXの10にしてみよう。MAXはそうとう痛いぜ。これは本格的なハードマゾでも耐えられないほどの痛さだからな」
そう言って夫はリモコンのグレードをMAXの10にした。
サディスト君の上半身と腕がクルリと回り、ムチが勢いよくビュンと振り下ろされた。ムチは京子の尻にビシーンと当たった。
「ああー。痛いー」
京子は髪を振り乱し、何とか、サディスト君のムチが当たらないように腰を前に突き出した。
「ふふふ。サディスト君には自動センサーがあってな。お前が逃げようとしても、センサーが反応して、お前の尻をちゃんとムチ打つように出来ているんだ」
夫はリモコンを操作して「MAX。連続」を押した。
ムチ打ちロボット・サディスト君が勢いよく動き出し、京子の尻を激しくムチ打ち出した。
ビシーン。ビシーン。ビシーン。
「ああー。痛いー。お許し下さい。あなた」
京子は早くも涙を流しながら夫に哀願した。
しかし夫は、ブランデーを飲みながら、ムチ打たれて泣き叫んでいる京子を眺めていた。
ビシーン。ビシーン。ビシーン。
非情なロボットは容赦なく京子をムチ打ち続けた。
京子の尻は真っ赤に腫れ上がっていた。
「ゆ、許して。あなた」
京子は泣き濡れた瞳を順子に向けた。
「痛いか。京子?」
「は、はい」
「お前は痛いのは嫌なんだよな。じゃあ、愛撫モードにしてやる。サディスト君には、愛撫モードもあるんだ」
そう言って夫はリモコンスイッチを「愛撫」モードにした。
すると、サディスト君のムチ打ちの動きが止まった。そして京子の背後に近づいてきて、片手が京子の乳房を揉み、もう一方の手が京子のアソコの穴に指を入れるようになった。
サディスト君の動きは、生きた人間の愛撫とほとんど変わらなかった。
サディスト君は執拗に片手で京子の胸を揉み、片手で京子のアソコを弄っては、アソコの穴に指を入れた。
ああっ、と京子は声を出した。
「どうだ。京子。これなら気持ちいいだろう?」
「・・・・」
京子は答えられなかった。
「じゃあ、ムチ打ち愛撫交換モードにしてやる。これは3分、ムチ打ったら、ムチ打ちが止まり、3分、愛撫モードに切り替わるんだ」
そう言って夫はリモコンをムチ打ち愛撫交換モードにセットした。
ウィーンとサディスト君が京子から離れた。そして、サディスト君のムチ打ちモードがMAX10で京子をムチ打ち出した。
ビシーン。ビシーン。ビシーン。
「ああー。痛いー」
京子が悲鳴を上げて叫んだ。
3分すると、サディスト君のムチ打ちが止まり、「愛撫」モードに切り替わった。
サディスト君はムチ打ちを止め、京子の背後に近づいてきて、片手で京子の胸を揉み、片手で京子のアソコを弄った。
ははは、どうだ、気持ちがいいだろう。
夫が笑って言った。
「じゃあ、オレは出かけるからな」
そう言って夫は立ち上がり地下室の階段を昇って行った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
夫はその日、釣りに出かけた。
・・・・・・・・・・・・・
夫が帰ってきたのは、夜遅くである。
地下室がギイーと開いて夫が地下室に降りてきた。
妻は夫を見るなり、うぇーん、と泣き出した。
サディスト君は止まっていた。なぜなら、夫はサディスト君の「むち打ち愛撫交換モード」の作動時間を1時間にセットしておいたからだ。
しかし1時間でもムチ打ちモードのMAX10は相当に痛い。
京子の尻はムチの跡が幾線条も痛々しくついていた。
「どうだ。京子。サディスト君は優しかっただろう?」
「つ、つらかったでした。いつまで続くのかわからなくて。それがこわくて」
「ははは。お前はいじめ甲斐があるからな。殺しちゃ元も子もないからな。だから1時間にセットしておいてやったんだ」
そう言って夫は京子を吊っているチェーンと手錠をはずした。
そして布団の上に載せた。
京子はサディスト君に、ムチ打たれ続け、立ちっぱなしで吊るされ続けた疲れから、クタクタに疲れてガックリしていた。もう何もする気力もなく、何をすることも出来ないといった状態だった。
夫は冷たいタオルで京子の尻をふいてやり、京子にパンティーを履かせ、パシャマを着せてやった。
「じゃあ、ゆっくり休みな」
そう言って夫は地下室を出て行った。
・・・・・・・・・・・・・
それからも夫の妻の京子に対する虐めは続いた。
夫は京子の手首と足首を背中で一緒に縛り、食事を京子から離れた所に置いた。京子は這って食事の所に行き口だけで掬って食べた。
その他、将棋に勝ったら許してやる、と言って、夫は飛車、角なしのハンデをつけてやって京子と将棋をした。京子も何とか、この地獄から抜け出したくて必死に戦ったが、夫は将棋が強く京子は勝つことが出来なかった。
その他、夫はレザークラフトで色々な物を作るように命じ京子に作らせた。
京子は精一杯、頑張って、命じられた物を作った。しかし夫は出来あがった作品を取り上げると、すぐにナイフで切り刻んだ。京子は、ああっ、と涙を流した。こういう「囚人の穴掘り」的な意地悪が人間にはもっともつらいのである。
しかしサディストの夫には、京子を虐めることが、もはや生きがいになってしまっていた。
・・・・・・・・・・・
ある日のことである。
その日も夫は京子を手錠をかけてチェーンで天井に吊るして会社に行った。
勤務時間が終わると哲也は会社を出た。
すると一人の男があらわれた。
それは哲也が妻を虐めるキッカケとなったB物産の御曹司の岸だった。
「山野哲也さん。ちょっとお話がありまして、よろしかったら喫茶店でお話しませんか?」
と言ってきた。
哲也は不愉快に思いながらも、岸と一緒に近くの喫茶店に入った。
そして向かい合わせに座った。
哲也はアイスティーを注文し、岸はアイスコーヒーを注文した。
「何の用ですか。要件だけを単刀直入に聞きたい。はっきり言って私はあんたが不愉快だ」
「山野さん。もしかしてあなたは奥さんの京子さんを虐めていませんか?」
「そんなことを、あなたに言う必要はないでしょう」
「言えない、ということは、きっとあなたは奥さんを虐めているのだと思います。そのキッカケを作ったのは、奥さんが私と浮気をしていることを知ったためだと思います。違いますか?」
「・・・・」
当たっていたが山野は黙っていた。
「実は奥さんは私と浮気なんかしていません」
「・・・・」
哲也は何も言わなかった。が心の中では、
(バカめ。探偵事務所に頼んで証拠はちゃんと握っている。アイツは金目当てでオレと結婚したんだ。アイツの本命はあんたで、京子はあんたと結束してオレを殺し、自殺に見せかけようとしたんだ。最初からそういう計画だっんだ。そんなヤツを許せると思うか)
と言っていた。
「山野さん。あなたは探偵事務所に頼んで×月×日に私の家に隠しカメラを設置し、それを見て、そして、私と奥さんの会話を聞いて、それを信じているんだと思います。違いますか?」
「どうしてそのことを知っているんですか?」
探偵事務所は浮気の調査は浮気相手にはバレないようにやるから、哲也はどうしてそれを知っているのか疑問に思った。
「山野さん。奥さんが私と浮気していると知ったのは奥さんのスマートフォンのLINEでの私との遣り取りからでしょう。しかしちょっと考えてみて下さい。本気で浮気するのであれば、もっとわからない方法でやるとは思いませんか。実はですね、×月×日の一週間前に、奥さんが私に会いに来たんです。夫はサディストだけど、我慢して私には優しくしてくれる。それが可哀想だ。だから、わざと私と浮気して夫を芯から怒らせるようなことをして頂けないでしょうか、と。そうすれば夫も私を遠慮なく虐められるようになるだろうから、と。私はその役を引き受けました。奥さんも言ってますが奥さんは学生時代に、映画やドラマの脇役やチョイ役をやっていて演技することは得意です。なので奥さんが言ったことは、全部ウソです」
「・・・・」
そう聞かされても山野はまだ岸の言う事を信じ切ることは出来なかった。
「奥さんが、ちょっと重要な頼みがある、と言って私の会社に来た時に、これは何かおかしいな、何か重要な理由があるのに違いないと思ったんです。なので隠しカメラで奥さんとの会話の様子を録画しておきました」
・・・・・・・・・・・
そう言って岸は録画された二人の会話の様子を再生した。
妻「あ、あの。岸さん。お願いがあるんです」
岸「はい。何でしょうか?」
妻「一回だけ私を抱いてくれないでしょうか」
岸「どうしてですか」
妻「実は夫はサディストなんです。でも私がマゾじゃないので私に気を使って私にはサディスティックなことをしたいけれど我慢しているんです。だから夫を芯から怒らせたいんです。夫とは金目当てで結婚したことにして、やがては夫を捨てて、岸さんが本命ということにして、そして夫を殺して自殺に見せかける、ということです。突拍子もないことですが、お願い出来ないでしょうか」
岸「奥さん。あなたは健気な人だ。しかし、そんなことをしたら、山野さんは怒ってあなたを殺してしまうかもしれない。私にはちょっと引き受けかねます」
妻「いいんです。仮に殺されることになっても、あの人に殺されるのなら。それに殺してしまっては、虐める相手がいなくなりますから、まず殺さないでくれると思います」
岸「わかりました。そこまで言うのなら。しかし私はやはり、私はあなたを抱くのは気が引ける」
妻「私もです。ですから、私はわざと夫に厭きたような態度をとります。そして夫が私が浮気しているかもしれない、と疑うように仕向け、夫が私のLINEを見るように仕向けます。夫はきっと探偵事務所に浮気の調査の依頼を頼むでしょう。なので探偵事務所にあらかじめ電話で頼んでおいて、岸さんとのベッドシーンだけは別の私に似た人にやってもらい、それを上手く編集した物を夫に渡すようにすれば、夫はきっと信じると思います」
岸「わかりました。奥さんがそこまで言うのなら引き受けます。しかし奥さんが殺されても困る。奥さんに時々、LINEを送ります。御主人は、あなたに(元気です)という返事を書かせるでしょう。もし、もう耐えられないと思ったら、(*^^)vという絵文字をつけて下さい。その絵文字が来たら、私があなたを死なないように助けます」
・・・・・・・・・・・
ここにきて夫は岸の言っていることを信じた。
山野は貞淑な妻を虐め抜いてしまったことを後悔した。
「岸さん。ありがとう。あなたの言った通りだ。私は妻を虐め過ぎてしまった。すぐにでも妻を介抱したい」
そう言って山野は伝票をもって喫茶店を出た。
そして家に帰り地下室に行った。
妻は、裸で吊るされたまま、「お帰りなさい。あなた」と微笑んで言った。
夫の哲也の目から涙がどっと溢れ出た。
「すまない。京子。君がそこまで僕のことを想ってくれていたとは気づけなかった。君は世界一素晴らしい女性だ」
そう言って夫は京子の手錠をはずした。
「いいの。あなた。私が愛しているのは、あなただけよ。私が虐めに耐えられるってことが、わかったでしょ。これからも虐めてね」
「そんなこと出来ないよ」
夫は妻を力の限り抱きしめていつまでも泣き続けた。
2026年2月1日(日)擱筆
貞淑な妻と夫の物語