昭和29年、寝台列車の中で起きた盗難事件。偶然車内に居合わせた刑事は犯人を捕まえたが、被害者は犯人の顔を見るなり彼を見逃してくれと言い始めた――そんな刑事の語る話を聞いた法医学者保科は、話の中には3つの疑問点があると指摘する。そして、この疑問を全て聞けば君にもすぐに事件の謎が解けるだろうと、そう不敵に笑うのだった。
子供の時から苦しんだ人はいつか優しくなったりのちに凄く暴れ強くなるものなんです。 僕の人生や物語の人生をみたとしてもそれは同じ。 辿る道は違えど行き着く先はきっとそう。 望まれた道と不の道へと終着点は決まっているの。