5歳になったきみへ
5歳になった子供に音読してもらいましょう。
いろんなものをみて
いろんなことをきいて
おはなしができるようになったきみへ
ひらがなは、よめるようになったかな?
ABCもよめるようになっていたら てんさいだ
うまれたひのことは おぼえているかな?
ふわふわなほっぺ
こゆびをにぎったちいさなて
つかまりだちをしたときのことをおぼえているかな?
ころんだり、ぶつけたり、こわしたり
かいじゅうみたいだったよね
ないたり、わらったり、あばれたり
やすむひまもなかったよね
わたしはおぼえてなくても
あなたはおぼえてくれているよね
一緒に成長できたかな。
お腹を痛めた子でも、もしかしたら血の繋がりがない子でも
目の前にいる子は自分自分を映す鏡であること感じているかな?
迷うことが多かったでしょう。
不安だらけだったかもしれない。
叱ることはもちろん、思わず手を上げてしまったかもしれない。
ひょっとしたら心も疲れ果てているかもしれない。
それでも、いつも、笑ってくれていた。
その笑顔に救われたこともあるでしょう。
他の子と比較して、焦ってはいないだろうか?
押し付けてはいないだろうか?
お話ができず、
いつのまにか顔色をうかがってばかりの子になっていないだろうか?
笑顔のままでいてくれているだろうか?
忘れていないだろうか?
生まれたばかりの時は、ただ健やかに育って欲しいと願ったはず。
わたしが5さいになったとき
あなたも5さいになりました
試行錯誤を重ねて5年間。
思い通りにいかないことだらけで、失敗したなんて思っているかもしれないけれど
子供が育っているのです。
それだけでもあなたは立派な親。
その子の親として胸を張ってください。
この子が
あなたに本当に感謝するのは、
この子が親になってからかもしれない
ひょっとしたら
自分が生きているうちに感謝されないかもしれない。
だから、先取りで言ってもらいましょう。
おつかれさま。
ありがとう。
誰からも感謝されないかもしれないけど、
労ってもらえないかもしれないけれど、
この子を育てた5年間は、
まちがいなくこの子に根付いています。
少し大きくなった手を取り、すこしたくましくなった目の輝きを見つめ返し、
共に生きていきましょう。
5歳になったきみへ