カタランタの働きもあり,無事にマールの「若き賢王」エル・レイに遭えたマンガラたち一行。王邸に招かれ,そこで話を聞かされるが,エル・レイの言葉の内容は,マンガラとパガサを驚かせるには十分すぎた。少しずつ真相に近づく彼ら,何かを知るカタランタ。物語はようやく序盤を終えようとしていた。
『冒険王ンゴロ』の第一巻が出版された頃、ユズルはまだこの世に生まれていなかった。架空の世界を舞台にした大河ファンタジーで、当時から世界一長い物語になるだろうと言われていた。図書館に置かれるような本ではなかったので、最初にユズルが目にしたのは......