Nightly
ずっと変わらない─夜の街─を眺めている
もう私の上には長いこと太陽は昇っていない─
夜の街が明かりに照らされても
誰かが軽い腕先を弄んでいても
私には心のなかの欠片は見えない─
視界はずっとくすんだまま震えている
こんなにも閉じ込められた世界だなんて
子供の頃の私はずっと知らなかった─
ずっと暗闇の中で苦しんでいた─
あなたはどこに居るのだろう
きっと夜の街に照らされて
明るい顔で誰かと歩いている
そう、それはもうこことは違う世界
それは同じ─空─の下─にある違う次元
きっとあなたは私のことなど忘れて
きらめいた─人生の中で楽しんでいる
真実の愛だなんて大層なもの
きっとこの世にはない─のでしょうね
〈出会った〉時からもう別れは決まって─いた
あの頃思い描いた夢なんて私には遠すぎ─る
きっと人生は誰にも選べない─
強く生きれるかなんて選べない─
小さなプライドも捨てられずに
ただ─自分の弱さにくすぶっている
自分はどう生きればいいのだろう
何もかも知らないふりをすればいい─のだろうか
神様はなんでこんな人生を私に与えたの?
──どんな命にでも羽ばたける力がある
その言葉が本当なら、私よ、私の命─よ
今すぐ─この心を解き放って欲しい
そしてこの無力─な指先に力を与えて
もう一度─私の心を塗り替えて欲しい
夜の中で笑っている誰かのように
私の背中に翼を与えて欲しい
空─の彼方でさえ飛んで─いける力がほしい
広い世界に怖気づいたりなんてしない
ただ今は弱くて暗い夜に侵食されているだけ
すぐ─にでも錆びた鍵を手に掴んで
どこか─にあるはず─の扉を開けるの
私の瞳が光を捉えたら、朝が来たなら
あなたの元へこの両足で走って行く──
Nightly