王宮で起きた赤子の取り違えにより、王女としての運命を奪われたエルセリカ。辺境の下級貴族の娘として育てられた彼女は、高潔な騎士へと成長するが、隣国との激戦の果てに断崖から転落し、すべてを失う。 荒野へと流れ着いた彼女を救ったのは、異形の赤い肌を持つ孤独な傭兵ヴァルカだった。 絶望の淵から這い上がった銀髪の騎士は、不器用な相棒と共に、自らの血に刻まれた過酷な真実を取り戻すための旅を始める。
優しい祖父ドロテオと、冷淡な兄ヴィダルと暮らす、少年リノ。血の繋がらない彼は、家の中で常に孤独と疎外感を抱え、「独り立ちしたい、誰かを守る存在になりたい」と強く自立を願っていた。温かい家族の光景を外に見ながら、いつしか彼の心は、ドロテオやヴィダルの知らない世界へ飛び出す「自由」を渇望するようになる。そんな中、リノの唯一の理解者だったドロテオの死により、リノの“自由”への願いは、図らずも抗えない旅路へと変わる――。この旅の先に、リノが掴み取る絆と、隠された運命とは。
音時空に浮かぶ無数の音楽の国々の覇者「交響曲」の少女ヒタキは、人々の喜びのためだけに音楽を創る、本来の純粋な作曲家になることを夢見ていた。夢はかなうものと信じているヒタキ。だが、アトリと名乗る不思議な少女が現れ、亡き父からは未完成の楽譜が送られてくる。本当は美しい歌い手カナリヤを愛している彼氏のアオバト、ひたひたと近づいて来る終末への足音。複雑に絡み合った運命が交錯する中、ヒタキに迫られる決断とは? 芸術家の業を描く異色ファンタジー。
読書記録/城砦/A.J.クローニン著/夏目漱石/夏川草介訳/エッセイ
定められた運命だからこそ、人は抗いたくなるもの…。13年の月日は何を変えたのか…? どんなに遠く離れていても、惹かれ合う魂は…やがて抗いがたい情熱の炎を持ってぶつかり合い燃え上がる…。新たな苦しみを伴って…。