関門海峡に面した和布刈神社が暗闇の中に浮かび上がった。中では楽しそうに年老いた男女が二組、酒を酌み交わす。
自分が障がい者である事から周りの生徒を避けるようになってしまった主人公。誠が昼休みの屋上で封筒を拾うところから物語は始まる。高校最後の一年を乗り切る事しか考えていなかった彼と偶然隣になった天真爛漫な少女、さくらと出会い、翻弄される中で誠はさくらに『小説のモデルなってくれない?』かと頼まれる。自分が障がい者だから頼まれたのだと思い誠はさくらの頼みを断ってしまう。さくらが誠を選んだ理由とは......