木下はいつものようにコンビニで煙草を買おうとした。ところが品切れで、ない。
「科学的方法と、オカルト的方法の違いは何でしょうか」
久しぶりに里帰りした高瀬は、実家でのんびりしていた。仕事がうまく行かなくなり、暇なのだ。それで時間が作れた。
風通しのため、ガラス戸は開いている。網戸は閉まっている。虫が入り込むため閉めているのだ。
「ほら、見えましょう、あれが、まがい道ですわ」
秋の風が吹く頃、木村はさすらいの旅に出る。と言っても近くを歩くだけのことなのだが。
「若い頃の友達の夢を見ました」
高橋は外に出たとき、怪しいものを探している。しかし、そうそう見つかるものではない。