路線や分野というものにとらわれず、いろいろなものを書いて行ければいいなと考えています。永遠のテーマは人間の心に潜む寂しさと、それが醸し出す優しさです……
こんにちは。かがり かずみ です。
最近ある友人に叱られました。星空文庫に掲載している私の作品について、一読したなら感想をくれと電話連絡したときのこと……
私の場合いつもそうなんですが、自分が書いた作品にいまひとつ自信がない。だからつい弱気になって「あんまり面白くはないんだがね」とひとこと余計なことを付け加えてしまうんです。
それが奴の逆鱗に触れたと見え、「面白くネエんならなぜ、読んでくれとか、感想をくれとか言うんじゃあ!読み手に対して礼を失することだろうが!いいか。書き手ってのは多少つまらなくても『今回の作品は希に見る秀作!読まなくては一生の損失だ』くらいに強く構えてちょうどよいしそうしなくちゃだめだ!」といわれた次第。
確かにそうかもしれないんでしょうが、それじゃ本当に詰まらなかったとしたら、それは礼を失することにはならないのでしょうか?
いいか……それは読み手が判断することだものね……
この世とあの世はリンクしている。穂刈末人の住む世界がこの世(現世)ならノビー・オーダが住む世界(ヨミランド)があの世になるのか……。ヨミランドは創造種族と転生族のふたつの種族で構成されていて、転生族は死を境にヨミランドと現世を行ったり来りの宿命を負っていた。ヨミランドの政治は創造主族が仕切っていたが、社会では政治の民主化解放運動が火の手を揚げていた。もちろん現世の人間たちはそんなことは知る由もない。そんな中で創造主族のTOPタカマ・ガハラは、民主化運動鎮圧の謀略を開始する。……ノビー・オーダは現世との会話が可能になるVTS装置を開発中だったが、その謀略を知り激怒して財団を辞める。警視局に勤める同志ミッチ・アキュと反体制運動を起こすのだが……
台風による大雨で中津川の一部が氾濫した。そして小規模な土砂崩れが発生、それに巻き込まれたような格好で男の死体が発見される。身元は佐波原姉市埋蔵文化財センター調査課長の加藤清志だった。 多摩中部署の刑事柏崎一茂は加藤の死を佐波腹署の若手刑事猿橋弘毅から知らされ驚いた。加藤と一茂とは大学時代に入っていた考古学研究会で先輩後輩の間柄だった。加藤を知る一茂は用心深い加藤が、台風による豪雨で土砂崩れを起こすような危険区域に立ち入るはずがないと疑問を口にした。だが佐波原署は威圧的に事故としてt結論付けてしまう……
僕は五年間の学生生活を終えて、故郷へ富み買う夜汽車の中にいた。しかし晴れ晴れとしていなければならないはずの僕の心には、重苦しいものが鬱積していた。 自分探しの動きに対する答がまるで見つかっていないのだった……
大庭加奈子は黄泉の国の心霊アカデミーに入学寮生活を始める。加奈子を弄び、その人生をズタズタにした羽鳥に復讐するためだった。加奈子は担任となったサダコ先生と柚木との再会に力をかし感謝される。女子寮に入った加奈子は寮母お菊の霊力のすごさに魅せられ、一刻も早く心霊ライセンスを取ろうとハードなカリキュラムを組んだ。 先生から贔屓されていると陰口を叩かれ苛めに遭いながらも、加奈子は負けん気を発揮してライセンスを取得した。加奈子はすぐ計画を実行し羽鳥を葬ることに成功する。だが、加奈子胸の中には後悔の渦が巻いていた。極悪人とは言え、、葬り去る権利など加奈子にあるはずもない。 旧作『うらみはらさで』に大幅に加筆したリメークです。、
どうしても転生族による政治介入(自由化運動)を阻止したい政治局タカマ・ガハラはとんでもない謀略を企てる。それに気付いたノビー・オーダ、ミッチ・アキュ等ヨミランドの面々は穂刈末人、捨文王たち現世組みと力を合わせて戦いを挑む。
大庭加奈子はフェリーの中に居ることに気がついた。やがてその河が三途の川と呼ばれることを、乗り合わせた柚木という男から教えられる。到着した港はヨミランドの直轄管理地区で、バスに乗ってヨミランド入り口のゲートをくぐりさえすれば幸せな生活が保障されている本国に入ることができる。もし前世に強い恨みを残してきたなら、この直轄区に心霊アカデミーという専門学校があって、入学してライセンスを取りさえすれば復讐も可能だと柚木が情報を得てきた。加奈子は前世、羽鳥という男に騙され死に追いやられた恨みが深く復讐しようと決意する。柚木は先に死んだ妻が本国で待っていると加奈子と別れ、バスに乗り込んだ。心霊アカデミーに入学した加奈子は、教官である女性、サダコと知り合う。サダコは柚木の妻だった。一度本国に入れば二度と戻れない直轄区。サダコは諦めかけたがそのときニュースで、土砂崩れのためバス路線が寸断されていることを報じ
鬼原太一郎はもう渡世人が幅を利かす時代は終ったことを確信し、鬼原組の解散を決意する。ところがこの地で鬼原組同様勢力を持つ㈱水島海運社長水島健之助と四葉幸福会会長の二階堂与右衛門は、解散は統治のバランスを崩すという理由から、迷惑料を支払わなければそれを許さないと云って来た。金額はなんと2億円!鬼原組長は親友で堅気の高梨源吾に、源吾の家族が得意とする競馬で2億円を作れないものかと持ちかける。源吾は、そんなことは不可能だということを知っているくせに、何故か太一郎の申し出を引き受けてしまう……
パチンコ店の社長が殺されその日の売上金が盗まれた。殺人犯二宮勝成は闘争中事故死する。翌朝早く、付近は大パニック。大金が風に舞い、群集が興奮して拾い集めている。篠崎肇はTV中継されるパニックを面白そうに見ていた。昨夜遅く会社からの帰りの山道で道路上にアタッシュケースが落ちているのを発見。ケースの中には三千万円近い現金が……。肇は咄嗟に思いつきその中から300万円ほどを周囲に誰もいないのを確かめて、崖の上からばら撒いた。TVのキャスターはパチンコ店から盗まれた金が交通事故で空中に飛散したものとつたえている。篠塚肇はこれで残りの金はすべて自分のものになったと確信する。しかし肇の行動は目撃されていた…… 人間皆邪な存在だ。性善説など絵空事でしかない。しかしほんとうにそうなのだろうか…ふと浮かんだこの疑問を問題提起してみました……
いま、まるで流行り言葉のように聞こえてくる『古き好き(よき)昭和』……。昭和44年、開校して間もない大学に入学した僕は、新しい仲間たちとともに親元を離れた生活を始める。それぞれが皆青春の中にふわふわと浮き漂いながら何かを探しているようだった。何か特別なことが起こるべくもない平和な時代の中、いったい何を探していたのだろうか? そして僕たちはそれを見つけることができたのだろうか? 古き好き昭和。それが本当によき時代だったのかどうか……確かに時だけは総てを包み込んで、ゆったりと流れていたのかもしれない…… ***『青年たちの浮漂』はこれで終了です。第二部『青年たちの憧憬』は投稿までまだ暫く時間がかかりそうです