花子、クレア、エフィルは親しい友人同士だった。そんな彼女たちを戦争が引き裂く。そしてクレアから花子への手紙が、クレアの知られざる一面を明らかにしてゆく。
唐突に、なんの前触れもなく桜井達也は自ら命を絶った。大学のサークルが同じで、普段から仲のよかった五人の男女は困惑しながら、その死の真相に思いを巡らす。――あの日、「僕」になにがあったのか。
何も特別なことは起こらない。どんなに胸を締め付ける悲劇だろうと、その一瞬に圧倒的な感情の作用をきたすようにしても、後から思えばそんなこともあったと笑い話にできる。
クラスに馴染めず居場所のない晏奈は、放課後、一人でよく海に行った。言葉にできない胸の内でくすぶった思いを歌うために。そんなある日、一緒に歌ってくれる少女が現れる。