「憶えていてくれたんだね」
「まるでお母さんが家事をいっさいしないダメお母さんみたいじゃないの」
「うまく……いかないなあ」
「ヨシオではない。俺は夢幻飛鳥だ」
「それから先輩は、オレの目標になったんス」
「ぼくは落ちていない。落ちたのは……」
「だからぼくは、ありがとうを言わなくちゃいけないんです」
「あとで先生にこっぴどく叱られた。なんでだろうな」
「その中には世界がある」
「それでなくとも、きみは大事なお守りも、列の順番も譲ってしまったんだから」