家族の記憶は紫陽花の花びらのように寄り添い、重なり合う。 最愛の妻・小夜子を病で失った夫と、幼い姉妹。 別れの悲しみと向き合いながらも、子どもたちの笑顔と、遺された「紫陽花」の名に込められた願いが、再び家族を照らしていく。 淡い季節の光と線香の煙、そして紫陽花の花が織りなす、静かで優しい追憶の物語。 『紫陽花』他、花の名前を冠したオムニバスストーリー。
65歳で定年退職し66歳で作家デビューした老人が、好きな映画のことを気の向くままに書き連ねています。好かったら気楽に見てください。 歳も歳ですので定期連載とはいきませんが、想い付くまま自由に書きたいと思っています。ご拝読の上、何かありましたら、どうぞ忌憚のないご意見を!
その馬は、絶望の戦場で誇り高く駆けていた。 現代を生きる会社員・勇馬が、祖父の遺品の中に見た一枚の古びた写真。そこに写っていたのは、南方戦線へ送られた軍馬「黒影」と若き日の祖父の姿だった。 ふとしたきっかけで昭和十八年のビルマへとタイムトリップした勇馬は、激戦の地で、生きた証を刻む黒影と再会する。飢えと砲火が渦巻く極限状態の中、命を懸けて駆ける馬の鼓動、そして祖父が守り抜こうとした信念。戦火の愚かしさと命の尊さを肌で感じた勇馬は、やがて過酷な選択を迫られる——。 過去に留まるか、未来へ戻るか。 焼け跡に咲いた絆が、時を超えてあなたの心に「生きる意味」を問いかける。 魂を揺さぶる、もうひとつの「命の物語」。
タイの夜行列車が闇を切り裂く――。 逃亡犯、謎のレディボーイ、毒殺、連続殺人。 蜘蛛の入れ墨が示す先は、巨大な人身売買組織の心臓部だった。 日本人刑事・坂本と通訳リサは、チェンマイへ向かう寝台特急9列車の中で、 次々と姿を変えて迫る“真実”に追い詰められていく。 幽霊伝説が囁かれるクンタントンネルの闇、 そして情婦ニーナが秘めた過去と復讐の炎。 USBに記された少女たちの名が、 やがて闇の帝国を揺るがす引き金となる。 疾走する列車とともに暴かれる陰謀、すれ違う正義、交錯する欲望。 終着駅にたどり着くとき、あなたはまだ“真実”を信じられるか――。(全7話)
碧(あお)と蒼(あお)。あいつと私はまさしく”正反対”…。なのになぜか互いに惹かれていく二人。激しくぶつかりながら交差して、 やがて一つの音を紡ぎだしていく…。
1994年(平成6年)1月 週刊少年サンデーにとある漫画の連載が始まった。 その漫画の名は『名探偵コナン』。 この物語は、江戸川コナンと言う天才小学生が様々な難事件を解決すると言う、まるで推理小説の様な漫画であった。 それから時は流れ…… 29年後の2023年(令和5年)4月14日 名探偵コナンの主人公であった江戸川コナンは、今、何処?
銀河系の一角に汎人類世界の版図が拡大した未来-。 惑星ホルス生まれのニルヴァは惑星タルサに降り立つ。600万年前にラプサイト人が遺した遺跡を見て回る機会を得たのだ。 風化した地上の遺跡と別に、ラプサイト人は地底の奥深くに都市を造っていた。地底の遺跡都市は三十年に及ぶ調査を経て一般人を調査隊のメンバーに加えるようになり、ニルヴァは抽選で選ばれたのだった。 地下300メートルの「港」から次元推進するラプサイトの船は岩盤をすり抜けて遺跡都市の大河の上流に降り立つ。船は川の流れに乗って下流へ進み、ニルヴァが加わった調査隊のクルーは船で寝泊まりしながら、遠い昔ラプサイト人が退去した町や都市を調査して海に至る――。
世界大戦から世界改変が行われた。 その原因となったのは時神未来神、 湯瀬プラズマ(紅雷王)。 アマテラス大神など多数の神が消えてしまった世界改変は歴史神ナオがおこなった時神記憶置換事件の元となった。 未来が見えるプラズマを壊してしまった世界大戦の現実と世界改変の全貌があきらかに。 TOKIの世界譚七巻目プラズマ編、開幕!
『遠野物語』は、柳田国男が明治四十三年(1910年)に発表した、岩手県遠野地方に伝わる逸話、伝承などを記した説話集です。その『遠野物語』を現代語訳(口語訳)しました。 「遠野(遠野郷)」とは、狭義には明治の町村制下にあった遠野・松崎・綾織・土淵・附馬牛・上郷の各地域を指します。しかし広義には、上閉伊郡宮守村、釜石市橋野町、上閉伊郡大槌町、下閉伊郡川井村といった隣接地域も含まれ、物語にはこれらの地で起きた出来事も数多く取り上げられています。その内容は、天狗・河童・座敷童子といった妖怪譚から、山人・マヨヒガ・神隠し・臨死体験、さらには神への信仰や年中行事・風習に至るまで、極めて多岐に渡ります。
──不可思議な空虚。 沙の極。 たしかな呪文── あたし、──杉田 弥依(すぎた みい)。 高校の入学式当日、玄関ですっころんで骨が折った。 夢のような痛みの中で、 たどった声の 見えないのに確かな糸の輪郭に触れる。 せつなゆたう時間の隙間。 時の舟で流離う想い。 見ていたのは── あおいつきのみちかけ
ハニー、こと私。 心は女子ですが、世間一般には男子とされてます。 学業、バイト、サークル、ともにドロップアウト寸前の京都に住む大学生ですが、東京から来た素敵な女性、桃子さんに無茶振りのお願いをされました。 貴船で丑の刻参り。 なんか本気みたいです。行くしかないんでしょうか。