この街には横暴な奴らがいる。 いわく、嘘つきな情報屋。 いわく、依頼主をしばき倒す護衛業者。 いわく、鼻っ柱をへし折って、心がポッキリ折れても、さらにダメ押しでへし折ってくる通行人。 ・・・そんな彼らはオートクラッツと呼ばれている。 これば、本編から切り離した、横暴な彼らの物語。
地味で、善良な小市民、大学に通う国分良人は、いつものように一人暮らしの小さな風呂に入っていた。 薄暗い明かりの中、流れる排水口をじっと見ていた良人は、そこに奇妙な違和感を感じた。 浴室で発見された、長い女の髪の毛から始まる、小さな部屋の、小さな物語。 薄暗い部屋で繰り広げられる、奇妙な関係を描くホラーファンタジーです。
「あ・・・あなたが・・・藍原・・・せ・・・瀬奈・・・?」 一人の少女が憧れていた小説家・藍原瀬奈の正体が感情の無い青年・・・。 それを知った彼女は・・・。 青春とミステリーと恋・・・。 ここに来たり。
毎日図書館に通う少女、伊良部真冬。 感情を失った青年、京谷想弥。 これは二人の、未解決事件や謎の現象をめぐる記憶と感情と恋の始まりの物語・・・。
駅の売店でチョコレートを買うOLとその売店のおばちゃんのほんの少しの心の触れ合い。その触れ合いがチョコレートの美味しさを心の奥まで沁み渡らせた。 改稿版です。大幅に加筆したので新規として投稿しました。
…コーラルワールド この世界の言葉で"遥かなる大地"という意味の名を冠するこの世界 混沌の大地とも揶揄されるこの世界 この世界には地球では空想上の物とされる様々な生物が地上を闊歩し 人々は森に、山に、ある時は大小の都市を作りそこに生活をし それぞれに趣の大きく異なる土地を形成し 剣と銃、機械と魔法、ヒトと亜人といった様々な相反する存在が、時には混沌と、またある時は整然と存在し、共生を続けていた そして、そんな世界のとある時代に、大きな物語は始まりを告げる
時間が静止している異空間世界。ある日、何の前ブレも無く存在を余儀なくされたショクブツは孤独により、毎日を苦しんでいた。 そして、ショクブツの溢れ還った悲しみと焦燥感により生み出された存在は、ショクブツの四肢や顔の一部分のパーツをも奪い去ってしまう。 彼は、ドウブツと名乗った。ドウブツは何も知識を持ち合わせていない。それはまるで赤ん坊のように無知であり、自然にショクブツへと好意を抱いた。 体のほとんどの機能を失ったショクブツは、何もできなかった。いや、何かをしようとすればできたが、この世界はそれを許さない。 時間が止まった世界で、動くという行為をしてはいけないのだ。もし、動いてしまうと・・理由はショクブツだけが知っていた。 口を奪われた私はドウブツにこの事を伝える手段もなく、ついにドウブツはその場を動いてしまう。一体、その瞬間何が起こるというのか、ドウブツには知る由もないのだ。
主人公らしき小鳥は何かの概念かもしれない。 もしくは人間かもしれない。 これは、読むと何かしら初心にかえることが出来るような物語・・・かもしれない