何も判然としない……。青年は、自分が誰で、どういった人間で、そして今いるのがどこなのか、その全てが分からない。けれど彼にも一つだけはっきりとしていることがあった。それは、何としてでも果たさねばならぬ使命だった――
説教するの、好きですか?
三年前から、変わらないものがある。それは今の僕の生活と、携帯に残されたたくさんの写真。そしてひかるに対する思い。今でも忘れられない、彼女との最後のやり取り。
崖から地平線を睨むように見つめる死装束の少女。彼女は一体何を思っているのか…。
「翳踏むばかり」番外短編
好きに読んでみてください。それだけで、幸せです。