川崎ゆきお

前方の男

でっぷりと太り背も高い男で、リュックを背負っている。山登り用ではなくビジネス向けだ。

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有り難い話

岸和田は火祭りに来ている。御札などを燃やす日だ。

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三百六十五円

「一日百円ほどと思うが、十日で千円。月に三千円。年では三万六千五百円になる。これはまとまった金だ。一寸したものが買える」

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いい夢

「夢を見ていると、あの世界は何だろうかと思うことがあります」

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テレビの中の世界

奥田はテレビを見なくなった。故障したからだ。そのまま放置している。

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抜けない正月気分

年が明けてからしばらく経つ。 「毎年正月気分が抜けなくて」

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絵描き友達

富松は画家からイラストレーターとなり、大成した。エッセイや小説が本になり、それも売れた。

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真冬の散歩人

「寒いですなあ」 「冬ですからね」

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心の闇

「心の闇とは何でしょう」 妖怪博士付きの編集者が聞く。

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マスターの間違い

「間違いは誰にでもあるが……」

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