殺人の無い長編探偵小説 巣鴨、庚申塚(こうしんづか)探偵事務所に依頼された、とある神社の神主さがし。でてきたものは卑弥呼にかかわる、華麗で奇妙な末裔の女性たちだった。さらに卑弥呼の残したものが現れる。 これをもちまして、草片文庫-幻視小説は、しばらくお休みさせていただきます。
吾はとうとう家の柿の木にたどりついて、実の中に閉じ込められた。その柿の実がもがれ、どうも干し柿にされそうだ。吾の運命やいかに。
吾は昔住んでいた家の近くで、屋台のおでん屋でこんにゃくを食べていた。モンサンミッシェルで採れたコンニャクイモからつくったそうだ。隣に座ったのは昔飼っていた猫だった。
禁断の果実は無花果だった。カエルとナメクジと蛇が守る無花果の木、そこは妖精たちの生まれる世界。その世界に足を踏み入れた吾。
酒を飲んでいると、女やもりと男いもりが天井から落ちてきた。女やもりの亭主は、カマキリに惚れて家をでて、隣に住んでいるという。