ご城下で、刀の鞘がぶつかった弾み、思わず抜刀してしまった若いお侍二人。 二人は、同じ道場に通う親友同士だった。 けれど衆人(野次馬)環視の中の抜刀で、お互い引くに引けなくなって……。 2405文字。
掌編と言うより、掌編の一歩手前、掌編の『種』ならぬ言わば『苗』と言ったところです。 『間違った祈り』『竜殺し』『かぼちゃの巨人』『紙飛行機』『兎を一羽二羽と数える理由』『厄介な事件』の六本。 合計で3014文字。
習字の時間。 左利きの私が、教師から習字は右で書くよう強制された結果、漢字嫌い、国語嫌いになってしまう――という話。 7519文字。