定められた運命だからこそ、人は抗いたくなるもの…。13年の月日は何を変えたのか…? どんなに遠く離れていても、惹かれ合う魂は…やがて抗いがたい情熱の炎を持ってぶつかり合い燃え上がる…。新たな苦しみを伴って…。
      ──不可思議な空虚。 沙の極。 たしかな呪文── あたし、──杉田 弥依(すぎた みい)。 高校の入学式当日、玄関ですっころんで骨が折った。 夢のような痛みの中で、 たどった声の 見えないのに確かな糸の輪郭に触れる。 せつなゆたう時間の隙間。 時の舟で流離う想い。 見ていたのは── あおいつきのみちかけ
碧(あお)と蒼(あお)。あいつと私はまさしく”正反対”…。なのになぜか互いに惹かれていく二人。激しくぶつかりながら交差して、 やがて一つの音を紡ぎだしていく…。
新技とロイドのやらかしによって更なる力を見せる『ビックリ箱騎士団』と三年生の強力な魔法が激突する。 一方、カーミラの力の影響を受ける裏の者たちの計画は、しかしてそのまま進んでいき――
ハニー、こと私。 心は女子ですが、世間一般には男子とされてます。 学業、バイト、サークル、ともにドロップアウト寸前の京都に住む大学生ですが、東京から来た素敵な女性、桃子さんに無茶振りのお願いをされました。 貴船で丑の刻参り。 なんか本気みたいです。行くしかないんでしょうか。
      
      家族の記憶は紫陽花の花びらのように寄り添い、重なり合う。 最愛の妻・小夜子を病で失った夫と、幼い姉妹。 別れの悲しみと向き合いながらも、子どもたちの笑顔と、遺された「紫陽花」の名に込められた願いが、再び家族を照らしていく。 淡い季節の光と線香の煙、そして紫陽花の花が織りなす、静かで優しい追憶の物語。 『紫陽花』他、花の名前を冠したオムニバスストーリー。
      戦争はすべてを奪う。 それでも誰かを想う気持ちまでは奪えなかった。 敵味方の境を越えて交差する眼差し。 戦場で出会い戦場で別れる、名もなき人々の記憶。
      
      
      大人になると、純粋には人を愛することが出来なくなる。毎日の暮らしの中で、大切な何かを少しずつ失っていくから。 もう一度あの時に戻れるなら、僕は、きみが望む愛を探したい。