『出来うる限り最速の』

先生が書く文字は
何だか踊ってるみたい


『出来うる限り最速の』


赤ペンなんて意味無いこと
ずっと前から知ってるよ
でも知ってるって分かったら
気不味い顔をするんでしょ

添削して選り分けて
もっと上手に冷淡に
アタシを見つけて

誰に貰ったか忘れるくらい
平凡なネクタイを選んだの
きっと来年には忘れるわ
こんなキスも忘れちゃう

試したかった色々は
他の人とするから
今はアタシに集中して
早く眼鏡を外してよ

ここは地の果て
だとか誰かが言った
そんなもの有りはしないのに
現実を知ったら
ロマンなんて吹き飛ぶわ

恋に良いも悪いもない
アタシたちに善悪なんて要らない
必要だから求め合うだけ
それは素晴らしき自慰行為



「先生の数字は何だか泣いてるみたい」

『出来うる限り最速の』

『出来うる限り最速の』

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-06-21

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