【あらすじ】 「蝶は片羽を無くしても飛べると思うか?」 唐突にそんなことを言い出した友人を、柚木は怪訝な眼で見つめた……そんな奇妙な話をした友人のことを忘れられず、もやもやと胸にわだかまりが残った。 柚木は亡き友人にもう一度会うため、『代夢屋(だいむや)』に頼んで夢の中で友人を探してもらう。夢でもいい、会って話がしたい。
あくまで火は副産物だった。
ああ、音だ。
詩誌『月刊ココア共和国 2020年8月号』(電子版)に佳作として掲載された詩作品です。
大正の世から、現代へ――。 愛しい『あの子』に廻り会う為、何度でも生まれ変わる『僕』。九度目に、ようやく廻り会うことが出来たのだが――? どこか古風で切なくも、純愛の物語。