こんなホワイトデーは生き地獄

さちこ


※これは一個のエチュードです
※実在の人物・団体とは関係ありません

虎ノ門はけふも晴天!
洒落た身なりのアベックがスタバでお話しています――

※荒ぶるバカリズムの声で

#ここから一字下げ

どうだい、これが、ぼくの〈琥珀色のかなしみ〉だよ、おいしそうだろう?
きゃーステキ!いったいどんな味なのかしら?
それは食べてみてからのおたのしみさ。白金台の工房の新作なんだ。繊細で、それでいて明晰な味でね。きっとおどろくよ。
それって例の限定品の?ヒルナンデスでやってたわよ!すっごく並んで大変だって。
ああ。なんでも、あすこのショコラティエは、パリで5年間修行したって聞いてるね。
うわわたのしみ!さっそく開けてみていいかしら?(……て、これ結局、おまえの悲しみじゃなくね?)

#ここまで

※貴方のスカした孤独の衿をこれ見よがしに寄せてみながら

虎ノ門はけふも晴天!
彼女のフラペチーノはトールでしょうか――
いやそれカロリーのバケモノだかんな?たしかにウマイけどさ。

それにしたってなんにせよ
彼女は可愛らしいオンナノコであります。
ああまったくこれだから
どいつもこいつも、
そこかしこ、
生半なミーハーしかいねーのかっ

こんなホワイトデーは生き地獄

こんなホワイトデーは生き地獄

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
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