七年に一度、宇侘(うた)八幡宮で奉納される猿楽(さるがく)『紫桜(しざくら)』。 大学生の僕・森崎浩司は、この珍しい伝統芸能に心惹かれて山間の温泉郷・深津峡(ふかつきょう)を訪れた。朗らかな女将(おかみ)の蘭さんと、その娘で責任感の強い水菜さん、天真爛漫な果林ちゃん、そして白装束に身を包んだ桔梗さんという個性的な三姉妹と出会った僕は、いけすかない写真家・妹尾(せのお)夕介に振り回されつつ、猿楽『紫桜』上演に立ち合う。 そして僕は、決して出会うはずのなかったある人物と出会うことになったんだ──。 ──幽玄のしらべに少女たちの物語が響き合い、此岸と彼岸が接するとき、止まっていた時が静かに動き始める── 山深い温泉郷を舞台に、薪能(たきぎのう)をモチーフとして展開する、長編青春小説! 【2016年2月15日全面改稿出来】 ※ 縦書き閲読推奨。
∴DシリーズD2外伝∴ 別作・キカイなお嬢の後日談+@の短編集です。おおむね単独で読めます。キカイなお嬢はドタバタ学園物ですが、同じ舞台のD2は現代⇔異世界ファンタジーで、その狭間にお嬢の玖堂家があります。「灰心」はD2スピンオフで、別サイト(パブー)掲載の橘診療所シリーズ初話です。 image song:茨の涙 by L'Arc〜en〜Ciel
今回の詩のテーマは「前世」です。ようやくここへ辿りついたのかと言わんばかりの、最初の初投稿の詩、なぜもっと早く出会わなかったのか、全てが詩に、繋がっていて、あなたへ届きますように、作者は詩を書く時に不思議な気持ちに毎回なりますが、それが一体何処から来ているのか、分かるような詩の一面を書ききれたかと思います。ぜひ少しでもいいので、最後まで読んでみてくだはいね*..*
異なる時間軸のここではない日本。盗賊の出海浪親は穂乃という娘を夫の蟻螂からさらってきた。奪った男、さらわれた女、奪われた男とその周囲の人たちの運命は、一夜にして大きく変わった。 長編ロマン、本格始動。
夢惑ういのちの数に、菩薩たちでは天使たちでは手が足りない。ならば、仲間を増やすのだ。仏の悟りを教えよう。永遠交響詩『フリージア』はこれにて閉幕。次は神愛交響詩『ソフィアノート』でまた逢おう。
門の向こうの景色は忘れはしない記憶。だが、その景色はもはや言葉で表せる美を越えていた。ただ、生まれてきてよかった、生きていてよかった、今日この日のために生まれたんだ、ありがとう、愛しています。そんな心になった。人生最大の歓喜。きっと僕はこの日見た景色、聞いた音調、抱いた心根の美しさを越える経験はもうないだろう。それでもいいんだ。僕はいずれラカン・フリーズを生み出す。そのために創作しようではないか。
秋の心はつれない。 愁うという。 憂鬱だ。 怠惰な人生に期待し祈りを シスター その体の柔らかさで多くの子どもらを育み、愛で抱く。 或る秋シスター食べなかった。 飢饉で食糧不足 子どもに食べさせるために シスターは食べなかった。 30日シスターは死んだ。 リチウム欠乏でなくなった。