子供の頃から無鉄砲で、いい歳をした大人になっても損ばかりしている。 私が厄介事に巻き込まれたのも、そのせいだった。
夕日に輝く瑠璃瓦が見えてきた。いつになく眩しく感じるのは、夕日が美しいからなのか、それとも夕日と別れを惜しむ瑠璃の瓦の寂寥感なのか、紅蘭は目を細めて少しずつ近づいてくるお城の瑠璃瓦を眺めた。
お金を1000円、紛失し、困ってしまい、谷岡さんに電話した。そこから、ばかなわたしは、谷岡さんに怒られた。
高校一年生のわたしは、お金が足りない、とうそをついた。