さっくさくのたんかっ

さっくさくのたんかっ

さっくさくのとんかつです。召し上がれ。

大丈夫 辛いと苦い 別ならば 殴る拳も 締め上げる手も

生きる意味 死ねない理由に いつからか 何年間も 窒息さなか

膨らんだ やりきれないを 勘づかれ 糾弾イタイ どこへ逃げれば

傷だらけ ただれて痛い この肌も 力なければ ただの醜さ

許されぬ 生きたいなんて 死ぬなんて ホルマリン漬け 理科準備室

気付いてた 見えぬ十字架 背負った背 笑顔並べる 悲しさにさえ

もういいよ 色んな音で 聴こえてた 血落とし赦す かつての光

足纏う 影を隠して 捨てられて 叫び差し出す けど届かない

返り血と 自身の傷で 真っ赤っか どうか笑って あっけらかんと

人間は あまりに酷く 出来悪い 幻滅したんだ やっと合格

肉体が 黒赤ぎちり スイミーで 私を握る はなせ私は

坂道で すれちがう人 息切れを 風と一緒に 切り裂いてゆく

秋だけは いつどこででも 現せる よみききおもう 言葉と枯葉

左眼の 瞼の裏に 飼っている 憎い愛しい 皆既日食

アスファルト どんぐりひとつ 落し物 僕のポッケは とうに空っぽ

隣寝る あなたの宇宙 遠すぎて 手を伸ばさせる 必然無力

彼の手が 世界の仕組み 写し取る 海を漂い オンリーワンへ

ちぐはぐが 汚い色を 滲み出す 寄せ木細工の ようにできてる

貢ぎもの 送り盗まん 愚か者 何も出来ぬよ モブの公達(きんだち)

さっくさくのたんかっ

とんかつじゃなくて短歌っでした。残念っ。

さっくさくのたんかっ

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-12-08

Copyrighted
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