小説、書きます。小さな説、と書いて小説、と読みます。僕という人間のちっぽけな説を、残します。
本当に本当に途方もなく遠い場所での話です。 旅人が出会った老人が語ったパノラマ大聖堂のお話。 その聖堂は、建っている山ごと光を放ち続ける、この世の光を司る太陽だった。
風の通り道を、物思いに更けて歩く。潮の香りを追いかけながら。