ハニー、こと私。 心は女子ですが、世間一般には男子とされてます。 学業、バイト、サークル、ともにドロップアウト寸前の京都に住む大学生ですが、東京から来た素敵な女性、桃子さんに無茶振りのお願いをされました。 貴船で丑の刻参り。 なんか本気みたいです。行くしかないんでしょうか。
この夏、彼は80年の時を超えてやってきた。 深夜に疾走する暴走族の瞬彌。 その日常は、ある晩の奇妙な出会いで一変する。 警察の追跡をかわす最中、瞬彌と仲間たちが遭遇したのは、見慣れない特攻服をまとい、路上に倒れていた少年だった。彼の名は嘉三郎。過去からタイムスリップしてきた軍人だったのだ。 敗戦の事実も、戦後の日本の繁栄も知らない嘉三郎。そして、戦争の重みを全く知らない瞬彌たち。戸惑い、反発しながらも、彼らは互いの価値観に触れ、やがて世代を超えた友情を育んでいく。 しかし、嘉三郎が現代に留まれる時間はわずかだった。 戦争に命を捧げようとした少年が知った未来の姿。 そして、その過去から託された想いが、現代を生きる若者たちの人生に大きな変化をもたらす。 これは、時代を隔てた二つの「特攻」が交差する感動の物語。 失われた夏とかけがえのない出会いが、彼らの未来照らし出す。