あるところに、動物の耳としっぽをもった人々が住んでいる国がありました。 この国では季節の女王と呼ばれる不思議な力を持った人々の力で四季が廻っています。 国民は女王さま達の与えてくれる季節の移ろいの中、みんな幸せに暮らしていました。 しかしある年のこと、いつまで経っても冬が終わりを告げません。 その理由は冬の女王さまがこの国の四季を司る「季節廻りの塔」から出てこないことでした。 多くの人達が冬の女王を塔から出そうとするも、いつまで経っても冬は終わりを迎えませんでした。 そんなある日、仔猫の少女チカは終わらない冬にいても立ってもいられず家を抜け出してしまいます。 目指すは冬の女王さまのいる季節廻りの塔です。 降りしきる大雪の中、誰もいない街でチカは見知らぬ女性と出会います。 その女性の正体は、実は……?