「危ない時はねえ。一気に駆け抜けるのがいいのですよ。何も考えずにね」
小雨ならそれほどではないが、強い雨が降ると雨鳴りがする。
この世の中に自分と似たような人が他も三人はいると言われている。
あることをきっかけに流れが変わることがある。
気持ちが落ち着き、心に波が立たなくなるときがある。このときは意外と危険だ。
「ストレスを溜めるとよくないねえ。やることなすこと乱暴になる。それに胃も痛い」
住宅地にあるバス停だ。高橋はいつもそのバス道を自転車で横断している。
好みは変わるものだ。今まで好きだった食べ物と疎遠になる。
「今日は晴れましたねえ」
それを笛と結び付ける理由はそれほどない。