自分の死亡時間を予告する母親。 何1つ個人情報を教えてくれない親友。 そしてアンケート記入結果が完璧に反映された、わたしにとって理想の恋人。 ーーわたしの世界は、彼らを愛すことで成り立っている。 今からそう遠くない近未来を舞台にした、ライトSF短編。
洋人 中学三年生。一年のときからずっと同級生である山口茜に片思いをしている。 涼とは二年のときから悪友で、一緒に帰るときは帰り道から少し離れた池で必ず煙草を吸ってから帰る。煙草の銘柄は赤LARKのロング 作中で涼にあることに気づかされる。 山口 茜 洋人の同級生。 浜崎 真奈美 洋人の同級生。かなりモテる。しかし男と付き合ったことはない 鳥山 涼 洋人の二年のときからの悪友。 洋人と一緒にかえるときには必ず帰り道から少し離れた池で煙草を吸って帰る。 煙草の銘柄はパーラメントの9mgのロング作中では洋人にあることを気づかせる。
前回の中学生の青春の真奈美視点となります。 台詞は新しく追加したもの以外は同じ台詞となっております。
玄関に兎が立っていた。 二本の脚で立っている。 靴も履かず、背後にあるドアに施されたすりガラスから透きとおった夕日に静かにあてられている。 全身に白くふさふさとした毛をまとい、真っ赤なベストを着て、三つの大きな金色のボタンを前でとめている。首からは鈍く金色に光る、円盤のようなものをつり下げている。
掃除時間はきまって体育倉庫に逃げ込む。誰も来ないここは俺の安息の地だったが、その日だけは違った。夏なのに冬服を纏う女子、雪島がいたからだ。それから、雪島は毎日体育倉庫に来るようになり、体育倉庫だけでしか会話しない俺たちの変な関係が始まった。
アスファルトも歪むような真夏日、コンビニの前で一人、チラシのようなものを持っている男の子が居た。 平凡に人間の格好をさせたらああなるんだろうな、というような、特筆すべき特徴なんて当然のようになく、注視していないと背景と混ざりこんでしまうような存在感だった。
2作品目の作り直しです。 私立陵命高等学校。三年生5人組のお話となっています。すこし2作品とは年が変わりましたが、よろしくお願いします。