いろんなことをイチドキにパラレルにやっている魔女。文章を紡ぐのは薬草を作るかのように。あなたの症状に効く薬を調合しなきゃ。
人生をダイジェストに言うと、惑星Xからやってきて、ダルシムに憧れてヨガを始め、アロマ☆ハーブを愛する魔法少女だったのに、人形の目をクリヌク魔女に。
鏡に向かってツヤツヤ林檎をかじりながら、ホウキに乗って宅急便まだかなぁ?って、ライオンのタテガミをミツアミにしているの。
文学系の賞を頂いたことが、いにしえのはるかかなたの記憶。呼び覚ます呪文は忘れたわ。
空は今にも降り出しそうな重い雲に覆われ、緑色の木の葉が嵐が来るのを囁いているかのように見えた。男は傘を片手に、山道をただひたすらに歩き始めた。紹介された診療所へ・・・。
夏祭りの時に、何度も何度も金魚すくいをして手に入れた金魚。いつの間にか白いおなかを上に向け、真っ黒だった瞳は白く濁り、体も白く溶け出し、水面に浮かび上がる。あんなに美しく、優雅に泳ぐ姿とはうらはらに、死んでしまった金魚たちはその役目を終えたかのように、水に溶け出し、腐り混ざり合う。
かぼちゃのミートローフにお魚のパイ。ハンバーグには満月のような卵はかかせません。ほうれん草のニョッキはトマトのスープに気持ちよさそうに泳いでいます。いつも素敵なディナーを作るお母さん。きっと魔法を使って料理をしているに違いない・・・。
昔々・・・気の遠くなる程の昔、イルカは月に住んでいました。月は水の惑星。全て水に覆われていて、イルカたちは優雅に泳いでいました。