安藤 淳

安藤 淳

世の中は不思議に満ちています。でも、多くの方はそれらから目をそらし、常識の範囲内の世界を作り上げて生きています。僕にはそれが出来ません。何故なら、それらは厳然と目の前にあるのですから。

 僕は昔から感情を制御するすべを持ち合わせておりませんでしたので、けっこうハードな人生を送ってまいりました。上司とぶつかることが多く、そのために転職を繰り返し、現在六社目の会社に勤めております。とはいえ、転職はおおむね成功の部類に入ると思っており、後悔など一切していないのですが、やはり自分の性格を修正しなければならないと思って生きてまいりました。
 そんな思いの積み重ねか、それとも年齢を重ねたおかげか、僕も年々性格が丸みを帯びてまいったのですが、時として、若かりし頃と同じように感情が爆発することがあります。その後は、後悔しきりなのですが、結局のところ、性格などそうたやすく変わるわけなどないのだと思ってしまいます。
 そんな感情の起伏の多い僕の紡ぎ出す小説は、ある意味で、社会で経験した理不尽に対する復讐という面はあるとは思いますが、それはどんな時代にも誰もが体験する理不尽であり、そんな中で生きて苦しむのが、或いは人生ではないかと思っております。
 
 
 

愛しのヤクザ

愛しのヤクザ

大手スパーの本社企画課長である相沢は、突然の辞令交付で健康産業部課長に降格させられる。そこは誰もが恐れていた風呂屋、健康ランドの管理部門であった。相沢は屈辱にまみれながらも自分の職務に全うする。そこで待ち受けていたのは様々なヤクザの群れ。仲間達と協力しながらこれに立ち向かう相沢が恋に落ちた相手は、皮肉にも地元ヤクザの組長の一人娘。しかも、婿養子を余儀なくされた女性だった。

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怨時空

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夢盗奴

殺人の罪で服役していた主人公は、出所後世捨て人のような生活を送っていましたが、ある日、青春を過ごした街で、若き日の自分に出会います。そして、かつて、気の狂った老人に恋人と別れろと迫られたことを思い出し、それが今の自分であったことに気づきます。 殺人を犯したのは、息子を死に追いやった、その恋人に復讐するためでした。ですから、前回、恋人と別れるよう説得したのですが、今思うに、もしかしたら、それが原因で息子が殺されることにつながったかもしれないと思い直しました。では、若き日の自分に、どう話せば愛する息子が不幸に会わずに済むのか、主人公が試されます。

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予言なんてクソクラエ

主人公、石井は探偵職員だが、元は警視庁の辣腕刑事。とはいえ、今の仕事の大半は浮気調査。ある日、石井は殺人現場から立ち去る女を目撃する。それが初恋の人と判明し、容疑者として浮かび上がる。彼女と接触し自首を勧めるが、彼女の答えは11月20日まで、待って欲しいというもの。実はその日付は新興宗教教祖の恐怖の予言、日本列島壊滅の日であった。教祖一味と探偵石井の熾烈な戦いが始まる。

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ウロコ人間

朝、目覚めてみるとウロコ人間に変身していた。主人公は絶望の淵をさまようが、家族を養わなければならないという現実を思い起こし、ウロコ人間として生きていこうと決意する。

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無明のささやき

ゼネコンの東京支店長っであった主人公は、突然の辞令で資材センター長に左遷される。そこには多くのリストラ要員が送り込まれており、主人公の任務は首切り。会社の方針に逆らって、かつての同僚達に就職先を斡旋していたのだが、経営陣に復讐しようとする男の引き起こす事件に巻き込まれてゆく。

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シンクロニシティ10

妹の死を未だ受け入れられない主人公石田は、その心の奥底に鬼を飼っていた。復讐という名の鬼、何時の日にか、妹を死に追いやった複数の男達と出会って殺してやりたいという怨念を抱き続けていたのです。 石田の旧友、警視庁捜査一課2係の榊原警部補は石神井の所轄所に置かれた捜査本部で或る強盗殺人事件を追っていた。しかし、榊原は、この事件に過去に起きた埼玉県警管轄のもう一つの強盗殺人事件と共通する何かを感じていたが、確信が持てず中途半端な気持ちで捜査に身が入らない。 二人はあることをきっかけに、血なまぐさい事件へと巻き込まれてゆくのだが、それは全てがシンクロナイズされた結末へと繋がってゆく。

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