令状片手に乗り込んだ園田と新米・渡辺が見たものは、無残にも切り刻まれた素子の生首だった。 やがて捜査中の剛から田辺みなの死体が見つかった事を知らされる。 それは同時に、素子がシロであることをハッキリと裏付けるものだった。 しかしどうしてもその考えを捨てられない園田は、一人素子とその周辺を洗い続け、やがて捜査からはずされてしまう。 そんな彼に近づいてきたのは、園田を警視庁に異動させようとする警視庁警務部人事第二課の木村茂則だった。 彼は前々から園田に声を掛けてきていたのだ。 異動を断固として断る園田に、木村は園田が捜査から外されたことを指摘し、君は横須賀署にとって必要のない人間なのだと言う・・・ 彼の弱みに付け込み、園田を誘う甘い罠・・・ どうなる、園田?
風船人形事件以来、剛、蛯原、五郎、園田の男四人が博子の身辺を守っていたが、憎むべき怪人は一向に現れなかった。 そんな中、博子の余命が間もないことを偶然知った蛯原は、彼女に12年前の真実を打ち明ける。 衝撃の告白に、戸惑いを隠せない博子。 そこへあのローブの怪人が、二人をあざ笑うように現われた。 さっと身をひるがえし逃走を図る怪人を、博子が止めるのも聞かずに追う蛯原だったが・・・ 「しっかりして、お父さん‼」 一気に犯人追及への急展開を見せる連載小説「蒼い青春」、待望の第十一話‼
蛯原と博子の信じがたいような因縁の関係を知った剛は、それを彼女に伝えようとするがそれを阻んだのは五郎とたか子だった。 一方、友人たちと買い物に出ていた博子は、彼女らと別れた後一人くらい街中を歩いている途中、誤って怪我を負ってしまう。 しかし恐るべきは、彼女の体は血小板をつくれない状態までに悪化し、多量の出血を起こしてしまう事だった。 そこへたまたま通りかかった園田が、彼女を見つけて病院へ担ぎ込んだ。 園田もまた、博子や剛と同じく、ボンベイ型の血液の持ち主で、彼の輸血によって博子は一命を取り留めたのだ。 間もなく10話突破、「横須賀のハリー・キャラハン」こと、園田の優しさを見逃すな!
五郎とたか子が恐れていたこと、それは12年前、まだ五歳だった博子を誘拐し、彼女を対人恐怖症にするきっかけを作った男・蛯原が出所することだった。 そしてついに出所の日が来て、何も知らない博子は、道で蛯原が傷を受けた現場にたまたま立ちあってしまう。 良心から対人恐怖症を忘れ蛯原を助けた博子は、近場だと言うことから剛の家に彼を連れ込み、介抱する。 やがて傷が良くなった蛯原は博子たちに礼を言って剛のアパートを後にする。 そこへ入れ違いにやって来た園田は、博子たちに蛯原の顔に見覚えがあることを伝える。 翌日署に来た剛は、同僚の上杉から蛯原が博子誘拐事件の犯人だったことを告げられる。 ついに博子の出生の秘密が明らかになり始める第八話。
博子の病室で、ばったりと顔を合わせた園田と蛯原。 誘拐事件の話が博子に聞かれてはまずい状況にあることを知っている二人は、ひとまず外に出てそれぞれの状況を説明しあっていた。 その時、博子の病室から銃声と悲鳴が聞こえてくる。 だがそこで、正義の考え方の違いから、二人が対立、一人駆けつけた蛯原が見たものは、無残にも破壊された窓ガラスと、謎の怪人の姿だった。 蛯原は意を決して怪人に立ち向かうが・・・ 10話到達にして、恐怖の殺人鬼と正義漢との決闘の火ぶたが切って落とされる快作!
脅迫者・ヒットラーこと田沼志郎の死体から目黒署宛ての封筒は見つかったが、例の写真が出て来なかった事を不思議に思う剛の前に、突如元カノの藤倉美紗樹が現れる。 彼女はここ一週間、剛を付け回し博子との関係を掴んでいたのだ。 博子と別れ、自分とやり直そうと哀願する美紗樹を、剛は一蹴してしまう。 数日後、博子からかかってきた電話の彼女の声に異変を感じた剛は、指定された場所に向かう。 そこで彼が見たものは、博子と剛を葬ろうとする美紗樹の姿だった・・・ 次なる刺客は剛の元カノ? 新たな展開を見せる七話、嫉妬の果てに異常者になった女を前に、剛の決断とは・・・
謎の男・ヒットラーからの脅迫を受け、金を払い続けていた剛の懐はもう尽きそうな状態だった。 何も知らされていない博子は、今まで行方知らずだった母が現れたことに続き、だんだんと人が変わって行く剛を見て精神的ダメージを受け、病気を悪化させ入院する事態に陥ってしまう。 博子に脅迫のことを知られずには済んだが、剛は苦肉の策として脅迫者との直談判に出る。 しかし相手は応じず、写真を関係各所にばらまくと言って消息を絶った。 ピンチに陥った剛が頭を抱える中、殺人事件発生による出動要請が出る。 現場に駆け付けた剛が見たのは、無残に殺された脅迫者の姿だった。 現場検証を行っていた剛は、彼が強請に使ったあの写真がないことに気づく・・・ 脅迫者の死、剛しか知らない写真に隠された動機とは? サスペンス調で描く六話登場‼
救急搬送された博子は、輸血が必要になるが、彼女の血液は希少血液のボンベイ型だった。 24時間以内に輸血をしないと命が危ない。 医師達が頭を抱えていたその時、一人の青年が名乗り出る。 彼こそ博子を救った若き刑事・河内 剛だった。 剛の輸血により一命を取り留めた博子は、彼にほのかな恋心を抱き、同じく剛も彼女に惹かれるが、博子の体はもっと深刻な状況に陥っていたのだった・・・ 病気と愛の発端を描きだした青春の純愛物語、第二話登場!
17歳の博子は、物心がついたころから母親がなく、大学の教授で心理学研究員の父・五郎と二人で生活していた。 ある日、博子は持病の対人恐怖症を克服するため、五郎に連れられ大学を訪れる。 病気の克服のため必死に人々とコミュニケーションを取ろうとする博子は、いつの間にか父とはぐれてしまう。 そんな中、大学の機密情報を狙った自爆テロが起こり、迷っていた博子は事故に巻き込まれてしまう。 爆破による衝撃で多量に出血してしまった博子は輸血が必要になるが、不運にも彼女は希少血液型・ボンベイ型だったのだ。 薬師丸明が描く「蘇る太陽」の姉妹編、新感覚の連続ドラマ型小説で登場!
薬師丸流ハードボイルド炸裂! 一人の少女を守り抜くため、男は立ち上がる!! あらすじ 日本の五本指に入る凄腕殺し屋・岡倉浩一は、神戸で裏切りにあい、夜行列車で相席した少女、明子に介抱してもらう。 列車を降りてもついて来る明子を厄介払いしようとする岡倉のもとへ、明子の父親を名乗る男・和典が現れ、いきなり明子を殴りつけたのだ。 状況が飲み込めず、勢い余って出て行ってしまった明子を心配し、同士の二階堂と探しに出た岡倉が目にしたのは、自分の居場所を聞き出そうとした男の拷問にあい、聴力を失った明子の姿だったのだ。 自分の行動を悔やみ、明子を守り抜くため、二階堂、和典とともに一丸となって闘う決心をした岡倉だったが、彼らに差し向けられていたのは、依頼人の神崎が岡倉と明子を消すために送り込んだ、腕利きの殺し屋達だった。 やがて明子の出生の秘密を絡め、事態はより複雑化していくのだった・・・