あらすじ:荒和二年十二月、盗賊・出海浪親は猟師である蟻螂の山小屋を襲撃し、その妻・穂乃を奪い去りました。浪親はその後、領主の城も取って国の主となり、いずれ天下を治め戦のない世をつくると宣言します。一方妻を奪われた蟻螂は、盗賊を見つけ出し妻を取り返すため侍となっていました。持って生まれた怪力で次々と手柄を立て、領主・喜林臥人の娘を妻にして喜林義郎と改名します。生涯の敵として出会った二人は、お互いの素性を知らぬまま、同盟ための会談に臨むのでした。
あらすじ:勅命により一度は撤退したものの、八津代に再び侵攻する刈奈羅の軍。それに対抗するため、八津代の主、出海浪親は先の戦で両親と片目を失った少女の絵を配り、民の義憤を煽ります。両国の戦に乗じて刈奈羅を攻めようとする喜林義郎の軍にも、怒れる民が志願兵として参加していました。しかし・・・。
あらすじ:別所の侵略に対抗しようと、出海浪親は花村清道に戦で負傷した少女の絵を依頼しました。彼の絵は近隣国にまで配られ、それに心動かされた十三歳の少年、園までが志願兵に名乗り出ます。今回は、絵の作者である花村清道にスポットライトを当てました。
【その矢の行方が歴史を変える】海に浮かぶ小舟に揚げられた日の丸の扇。もし、あの金色の的を射抜かんとする者が海の中から現れたら。彼は、歴史の救世主となり得るのか。 作:栃池矢熊
あらずじ:再び八津代への侵攻を始めた刈奈羅の別所沓塵。八津代の主、出海浪親は隣国の喜林義郎との同盟によって対抗しようとしますが、断られてしまいます。そこで戦でケガをした少女の絵を撒いて、人々の心に訴えることにしたのでした。
ルクセンブルクの国境沿い。ナイアガラの滝の上。ピラミッドの中で死ぬ。そんな夢現はかつて賞味期限が切れていた。
あの冬の日に終わってた それは神様だったから 全能に眠るのも 全知に目覚めるのも あの日、クライマックス それでも生きろ
あらすじ:出海浪親の作ったビラに呼応して兵に志願した少年、園。彼はその生まれの良さ故に最前線に送られてしまいます。
出海浪親の送った同盟の使者は、古実鳴の喜林義郎のもとに到着しました。一方八津代では、浪親の執事である川照見盛継が志願してきた園の処遇を考えています。
刹那に永遠が内在するなら、あの冬の日にもう物語は終わっていたんだ。 ここに涅槃文学を記す。最期の言葉が、始まりの色香が、誰にも解らない答えへと繋がる。
世界で唯一の愛は、決してこの世では手に入れられないもの…。 たとえそうだとしても…わたしはあなたから目を離すことは出来ない…。たとえそのためにあなたと闘うことになったとしても、わたしは決して後悔はしないから…。
大国、刈奈羅の侵攻に備えるため、八津代国の主である出海浪親は、刈奈羅との戦で犠牲になった少女の絵を刷って国中に配りました。その絵を見たことが、村に住む二人の少年の運命を大きく変えることになります。今回登場するさちと冬彦は、20と22でも登場しています。
あらすじ:別所に対抗するため、出海浪親は同盟の使者を古実鳴に送りました。使者の帰りを待つあいだ城下を歩いていた彼は、戦で親を亡くし片目を失った少女を見つけます。
アレックスに触れられるたびに私の心は乱れていく…。魔性の美しさを誇る”ホーク”はきっと私を手に入れたら最後、離れていくに違いない…。だって私は娼婦だから…。どんなに想っていても混血の私が英国貴族のましてや公爵夫人になどなれるわけがない…。