母から女王様を捜すよう命令され旅に出た小学生の井原徹は女王様を見つけることができず実家に戻る船に乗った。 倉田茜は家族で松山に帰省する船の中で知り合った徹に実母を亡くした経緯を打ち明けたことで物語は転がり始める。 地図に真直ぐに引かれた二本の線の下に人間には知ることができない狐福が眠っていた。
『全てが灰になりゆく世界で、僕ら一人一人が真に望んだものは何なのだろうか。』 藍様の小説(http://slib.net/80477)の2次創作となっております。
テーマは2つあります。 1)訓練に明け暮れる青春を選ぶ者たちもいる 2)人や組織を守るために、真実を曲げなければならないこともある ・・・末尾は書いてて涙でちゃってさ、何かに取りつかれてるかも。
一週間後、僕は結婚する。僕の部屋に彼女が引っ越して来る事が決まり、仕事が休みの今日彼女の荷物整理を手伝う約束をしていた事を僕は…。※続きは本文へ。
『恵梨佳 -エリカ-』 僕は急に呼び出され夜九時の公園に向かうとベンチに座る恵梨佳がボーッと夜空を見上げていた。いつもはポニーテールにしてるのに今日は髪をほどき月明かりに照らされた恵梨佳は何とも妖艶だった。 『奏恵 -カナエ-』 僕が部屋に入るなり「豊君でしょ?」と人形のように動かず窓辺の椅子に座る盲目の彼女は言った。開けていた窓から風が入り込み長い髪を遊ばせながら、見えないのに何処か遠くを見つめていた。※続きは本文へ。
「ねぇ、明日晴れるかな?」「はぁ?」「晴れるの~。晴れないの~」「今日はまだ天気予報見てないから知らないけど」「な~んだ。つまんないっ」「酔ってんの?」「酔ってないっ」「酔ってんじゃん…」※続きは本文へ。
リニアモーターカーの建設が、私がそびえ立つ東北州にまで進展してきたのに違いない。 当然、私の存在が邪魔になるだろう、という予感に打ち震えたが、何の抵抗もできない。 巨大なクレーンで釣り上げられ、根も土からはがされて、野原に無造作に転がされた。 しかも、ロボットアームの巨大な裁断機が、私の巨体を切り刻みだした。が、機械に超能力が通じるはずもなく、二千三百余年の寿命は風前の灯となった。激甚≪げきじん≫な痛さを感じ、ギィヤアー、ギィヤアー、ギィヤアー、ギィヤアー……と叫んだ。