夜行バスの運転手をしている僕は、深夜のサービスエリアで、乗客の数を数える。 しかし、38名のはずの乗客が、何度数えても一人多い。39番目の乗客とはいったい……。
後編書き終わって完結しました。 人口が大幅に減少し多数の自治体が消滅してしまった近い未来。北海道札幌市のど真ん中で巨大な羆が出没して人間を襲うという奇妙な事件が発生するというお話です。アメリカ映画に有りがちな「モンスター的な動物パニック」になればと思いました。B級映画っぽい偶然の連続、有り得ない運の悪さ、そして都合の良い恋愛・・・そんな感じです。
とある女性の身上調査を依頼された葉山。 依頼人の、不倫相手の女性の素性を調べて欲しいとの事だった。 ・・・また男女絡みの案件である。 しかし、不倫は、相手の素性が分からないところに、その魅力とやらがあるのではないのか・・・? 釈然としない葉山ではあったが、その依頼を請ける事にした。 ところが、調査を始めると、意外な事実が・・・
「好きな人とかいないの」 それは希からの先制攻撃。まるで私の本音を引きずり出そうとするナイフのようだ。 知っているくせに、卑怯者め。 そんな気持ちを込めながら、私も言葉のナイフを構えなおすのだ。――『女の子は、いつだって貪欲なんだから』
竜軌に襲われた傷心を、風見鶏の館で癒し、荒太と共に帰宅した真白。彼女を包む兄・剣護にしがみついて眠りに落ちるが、目覚めると、窓の外には前生、本能寺で死んだ嵐下七忍・兵庫の懐かしい姿があった。 「浮かぶ面(おもて)は 右を向いて 左を向いて 無限の広がりが ただそこに在る」 面相というタイトル、苦肉の策で画像の帯ブレスを選んでみました。人の持つ顔は一つではない、というテーマがこめられたタイトルです。
中学生のあたしと、大学生の「彼」の今までを綴ったストーリーです。 全然「彼」を好きじゃなかったあたしが、「彼」をどう思っていくのか。 を書きました。 ネット恋愛のお話です。
風見鶏の館での、要と舞香による気遣いは、傷ついた真白の心を慰めた。 真白を守れなかった自分の失態が、剣護の怒りを買うことを受け容れる荒太に対し、真白は何とか剣護が荒太に手を上げるような事態は避けたいと頭を悩ませていた。 そして荒太に送られ家に辿り着いた彼女は、そこに立つ剣護の姿を見る。
酔狂にも10年 / ひとりの女に死に物狂いで惚れた男が 望んだものはと言えば / 高慢と強情の鎧の奥深くに潜む 快活で聡明な女の魂が / いつの日か自らの意志で 己に寄り添ってくれること / ともに寄り添って人生を謳歌すること / ただそれだけだったのに
頻繁にわたしに語りかけてくる夢。 それは夢と呼ぶには鮮やかなもので、夢から醒めるとわたしはきまって涙を流していた。
3組に1組が離婚するこの時代。この夫婦もそんな1組だった。 しかし、この奥さんの友達と、ご主人の友達は共に夫婦、たとえ別れても友人関係は切れることはない、 切っても切れない他人の関係。 まして、二人の間に子供を授かったので、親子関係は切れる事はない。 赤い糸で結ばれるというが、その糸は切れたのだろうか?元来、赤い糸は見えないと言われている。 別れた夫婦に訪れる衝撃の出来事。まだ赤い糸は切れていないのだろうか? 別れたはずなに、前夫に近づく女性に嫉妬する前妻。結婚前からの夢を追い続ける前夫。 別れて初めて思う、子供の父親として、男手の必要性。 彼女はその穴をどうして埋めるのか?