二十一世紀後半、世界は人口爆発により、出産の制限を開始、戦争の終結と医学の発達によって、女性の人口が男性より遙かに減少、夫婦の在り方も変わってしまった。 そこで、登場したのが人型のSEXロボットで、男性用、女性用と各社が競って発売をしたが、その中でも抜きん出て売れているのが、日本のトップボディ社製のSEXロボットだった。 このロボットの制作には、明石親子の狂気が作り出した緻密なデータがインプットされていて、他社の追随を許さなかった。 数多くの女性の性器の研究、サド、マゾの生態の研究を行った父亘の生涯。 亘の持ったSMへの興味が巻き起こす数々の出来事が、後生の役に立つとは? 不妊治療と言えば、殆どの事が許されるので、経験の無い人妻を実験に使う恐ろしい亘の実体。 美人の人妻、東城美沙を手に入れて、人体実験に進む驚愕のストーリー。
少女の頃に強姦され、それから男に対して復讐心しか持たない主人公。どう復習していくか? 女性の悲しみが憎悪に変わった時、それは凶器となる。
揺れる陽炎のはるか上空で巨大な積乱雲が悠々と空を制していた。 人と人とがすれ違いに出会い別れてゆくこの世界で、夏に生きる彼らの願いとは何だったのだろうか。 進みゆく時間のなかで得られた価値を誰が決めていくのだろうか。 今一度蝉時雨の時の中で始まる若者たちの物語が、その答えを導き出してくれるだろう。 人の願いと記憶に問う、 つかの間の青春群像劇。
外見にコンプレックスを抱える女ケイと出会い、主人公が快楽を貪る物語。
初作の『友だちを殺した』と共に、作者の出生の本懐といえるものです。 世間を震撼させた「多摩川・中学生虐殺事件」に衝撃を受け、日本社会に警鐘を鳴らしたくて書きました。 時間のないかたは、後半~末尾にかけての主人公の「独白」をごらんください。 社会のあり方、人間の人間たる倫理正義・矜持襟度・慈悲情愛の大切さを、死をもって訴える場面です。 問題提起の性格上、過激・苛烈な表現があります。 2015年。作順では5番目。
しがない作家をしている山崎は、その日も人間観察の為街に出た。 そこで出会った英国紳士風の男は死神を名乗り――。