玄関に兎が立っていた。 二本の脚で立っている。 靴も履かず、背後にあるドアに施されたすりガラスから透きとおった夕日に静かにあてられている。 全身に白くふさふさとした毛をまとい、真っ赤なベストを着て、三つの大きな金色のボタンを前でとめている。首からは鈍く金色に光る、円盤のようなものをつり下げている。
掃除時間はきまって体育倉庫に逃げ込む。誰も来ないここは俺の安息の地だったが、その日だけは違った。夏なのに冬服を纏う女子、雪島がいたからだ。それから、雪島は毎日体育倉庫に来るようになり、体育倉庫だけでしか会話しない俺たちの変な関係が始まった。
アスファルトも歪むような真夏日、コンビニの前で一人、チラシのようなものを持っている男の子が居た。 平凡に人間の格好をさせたらああなるんだろうな、というような、特筆すべき特徴なんて当然のようになく、注視していないと背景と混ざりこんでしまうような存在感だった。
2作品目の作り直しです。 私立陵命高等学校。三年生5人組のお話となっています。すこし2作品とは年が変わりましたが、よろしくお願いします。
全くの他人で会ってその日に付き合って 1ヶ月ちょいでプロポーズされる方法。 あくまでも私の方法だけど。。。
河原ありさ、高校1年生。JKになれば彼氏ができる!なんてのは夢幻で、ついに来てしまった非リア夏休み。補習で話すようになった矢神太智の水筒には、いつもレモンティーが入っていた。
夏休み。高校一年生のまどかは、クラスメイトの誠司とともに、スマホ幽霊ゲームに夢中。そんななか、廃寺に行くと誠司が言い出して……
高校生の赤谷桃子と秋野文人、そして、大学を中退してフリーターをしている雪元螢次の三人は幼い頃からの知り合いであった。 幼馴染とはいえ、今では互いに微妙な距離のある三人は、日常の中でのささやかな交流を通して少しずつ相手への印象を変化させていく。 季節の変わり目と人間関係の境界が交じり合いつつ、淡い青春が展開する。