咲いて、枯れて、殖えて、また咲いて
どうか秋に、いなくならないで。
(わにちゃん、きみがいてはじめて、ぼくは、ひとであると思うのだ)
ねむれない夜に、ノグチさんにあいたいと思うことは、まれにあります。まれに。
愛せればいい、すこしでも、どこかひとつでも、愛せればいいのに、どうしてか、なんでか、愛したいのに、どうしても、なにかが、わたしのなかの、わたしが、漠然と、ただ愛することすらも、ゆるしてくれない。
深夜の高速道路に、白い花が雪のように積もった月の夜に、ああ、ルルはぼくよりもはやく、星と同化するのかもしれない、という予感がした。