七十歳以上の国民の財産を国が没収する「熟年法」が施行されて以降、首相は常に悩まされてきた。 老人たちが連日押しかけて罵声を浴びせていく。脅迫めいた電話をかけてくる。 健康的な外見をしていた首相はあっという間にやつれていった。 それでも無責任なことはしたくない、と真摯に対応していた首相だったが、あるホテル前で事件が起こる……。 ※他サイトで公開していたものを書き直した作品です
とある星で発見された人間型生物「ヒョットコ」 ヒョットコたちが不当な扱いを受けている、現代の奴隷であるとする男によるヒョットコたちへのインタビューと男の決意。 ※他サイトで公開していたものを書き直した作品です
ある女が淡々と恋する気持ちを語るモノローグ。 ただあなたに会いたい。話をしたい。それだけのこと。 ※他サイトで公開していたものを書き直した作品です
人類の寿命がかつての二倍以上になった世界。 長寿のあまり生きることに飽きた老人たちのために作られた「自殺センター」に入り込んだひとりのガンマンの物語。 ※他サイトで公開していたものを書き直した作品です
いつからか同級生の弘樹に恋していた中学三年生の少女陽子。 以前は当たり前のように会話をしていたのに、いつの間にか彼との間には透明な壁ができたように感じていた。 壁を突き破りたい。そこに扉を作りたい。 小さな行動にも大きな勇気が必要な少女の物語。 ※他サイトで後悔していたものを書き直した作品です
小学三年生だったわたしが友人たちと作った森の秘密基地。 そこでわたしはリーダー格のYくん、そしてAくんといつもいっしょだった。 思い起こせばAくんは本当に不思議な少年だった。いや、少女だったかもしれない。 もしかしてAくんは異星人や未来人だったのではないだろうか。 ――モノローグで語るわたしの記憶と疑念 ※他サイトで公開していたものを書き直した作品です
近隣で評判の美女サクラは四度結婚し、その度に目の前で新郎が死んでいった。 彼女には悪魔が憑いていた。 彼女は牢に入れられ、その後は深い森の奥でひとりで生きることを決めるが……
母に愛されていなかった「おれ」 母に愛されていた兄。 兄に嫌われていた母。 兄の死によって、おれは十五年間会っていなかった母と再会する