今よりやや未来、夏祭り、友人ととった記念写真に写っていたのは、2年前に死んだはずの幼なじみだった...。カメラの操作ミスにより、2年前が写ったその写真は、残された僕らに、僕らの知らなかった彼女を発見させる。彼女は、みんなと見上げた最後の花火の晩、僕らに何を『シェア』したかったのか。そして、何を思っていたのか。過去を見つめ未来を想うSF(すこしふしぎな)小話。
主人公・黒咲由利(くろさきゆうり)は、めんどくさがりの高校1年生。 何に対しても無気力で、色のない毎日を送っていた。 そんな彼の前に、クラスメイトである樋廻一真(ひまわりかずま)が現れ 「オレのパートナーだ」と告げられる。 樋廻との出会いが、彼の人生を変える――。 無気力少年と、向日葵少年の青春ストーリー。 人生なんて楽しいことばかりじゃない。
出身校の文芸部誌で偶然発見した、コミュニケーションに懊悩する女性徒のエッセイを引っ張り出してきた。 人はときに、自身が纏う漠然とした気色の悪さを、他者を鏡として発見する。 個性のキャラクター化と同調を良しとする空気のせめぎあいの中で、第三の選択肢に生きてきた少女の自覚の芽生えが興味を惹いた。 こういう子は今、どれくらいいるのだろう。