2011年。冬休みに一時帰国した音楽院生・蘭は24歳のクリスマスに実家の引き出しから携帯電話を見つける。 高校入学の記念に買ってもらった初めての携帯電話。その中には高校時代にお遊びで作曲した「無題」が残っていた。 ありがちだが耳触りのいい変ロ長調に含まれる暖かさに、懐かしい記憶が甦る。 平成~令和を音楽と共に駆け抜ける蘭。そして、彼女を取り巻く者達の群像劇。
これは僕から君への応援歌。さあ、君だけの未来を探しにいこう。
あなたのもとに降り注ぐ鐘の音が、幸せに溢れていますように。
ザクロを愛してしまった女の話。 微ホラー、微グロな表現もあるかもしれません。 苦手な方はご注意ください。