世界テクテク旅 オーストラリア ロマンチック編 パート1
月丘 唯花。18歳。 大学進学を控えた秋、 階段から足を滑らせた唯花が 目覚めたのは、 なぜか事故が起こる前日だった。 避けられない運命を前に、 唯花がとった行動とは―――。
アイツに気付いてほしいから。 アイツに笑ってほしいから。 アイツを好きでいたいから。 海色の風をこの胸に感じて 約束なんて、要らなかったんだねと 全てをその優しく細めた目で 見つめ返してほしいから。
もし、このフェンスが無かったら 例えば、変わってしまったアイツを 本来のアイツに、連れ戻せるのに 一緒に、笑い合えるのに 約束なんて、いらないのに…