1872年、ソルトレイクシティ。 その日ユニオン・パシフィック駅に降り立った木戸孝允は、世界万国の優れた文明に広く知見を求め調査する、という目的から構成されたこの重要な使節団が、まさかこんな辺境の地で三週間を過ごす羽目になるとは想像だにしていなかった。モルモンとアメリカ陸軍が互いに睨みを利かせているこの街で、彼は何を見るのか。 いじんとは、何なのか。
(◇ お父つぁん、お父つぁんの頭はピーマンかい? ◇ 虎太郎どういうこったい…)、その顛末やいかに。400文字以内のショートショート落語臭。とても短い創作落語。原稿用紙一枚(20×20=400文字)程度だから、およそ60秒で読める「一分落語」。爆笑は期待できないが、じんわりとくる面白新作落語臭。
無邪気という名の邪気を振り撒く小さな怪物。子供は平気で小動物を殺したりしますが、悪いことだとは思っていないのでしょう。大人に成長すれば、自身の行いを省みることがあるかもしれませんし、ないかもしれません。
百合小説。 友情はいつしか恋になる。 不完全なラ・カンパネラが至高の音になるまでのお話。 高峰まどかはクラシック喫茶で瀬央美月に出会う。 美月は超絶技巧で有名な難曲ラ・カンパネラを独学で弾けるという。 しかし、彼女はメロディに感情が伴わず何を弾いても無機質な曲。 対して、まどかは情感豊かにピアノを弾くことができるが、技術が伴わずピアノの道を絶っていたのだ。 というのも、まどかは憧れのラ・カンパネラを弾きたいがために無理な練習を繰り返し、手を故障してしまっていた。彼女はもって三分程度しかピアノを弾けない。 2人は完全なラ・カンパネラを弾けるように一緒に練習を始めるが・・・。 まどかは過去を振り切りピアノに再び向き合えるのか。 美月は誰かを想って感情をピアノに乗せられるのか。 少女たちの青春と恋の物語。
里に伝わる『術』の練習をしたい。と、ハヤブサはシュバルツに声をかけてきた。 しかし、その『術』というのが、『房中術』で───!?