星たちが煌めき、虫たちの声と遠くから川のせせらぎが聞こえる。灯した焚き火から時折、パチッと火の粉が舞う。大きな木の下にある焚き火の隣には木の棒をつっかえにした質素なテント。木には弓と矢が立てかけてある。男が一人、焚き火のそばでうつらうつらとしている。彼の背後の茂みに光るいくつもの目。焚き火からパチッと火の粉が舞ったその時、獣は男に一斉に襲い掛かった。一匹が彼の首筋に噛みつき、次の瞬間には両腕両足、腹と襲い掛かり彼の体は獣の影で覆われ、もう見えなくなっていた。首筋に噛みついた獣が異変に気付いたその瞬間、男は発火。まとわりついていた獣は火達磨となった
父の遺産としてネコをもらった男はガッカリした。兄二人はそれぞれ父の会社と大邸宅を相続したのに、ネコ一匹だけとはあまりにも差があり過ぎる。「どうしよう。ぼくは別にネコが好きでもないし、いっそ誰かに売っちゃおうかな」すると、そのネコがスックと二本足で立ち上がり……
ジャンル:どうしようもないファンタジー。 設定は魔王勇者もの?に近しいですが、魔王が世界を滅ぼすわけでもなければ勇者が魔王退治の旅をするわけでもありません。 ただただ誰もが報われない感じで。どうしようもなく悲しく綺麗で退廃的で停止している、そんなファンタジー短編。
ザビクの策略に打ち勝ち、事件解決かと思ったその時、突如として現れた魔人族――マルフィ 彼女によって全員が強制的に別の場所へ飛ばされ、そしてそこで待ち受けていたのは名立たる悪党たちとあの女で――
星占い・ホロスコープから印象的な日を選び、イメージが喚起される日を短編で小説化します。基本的に一日完結ですが、連作です。暗喩に満ちたマニアックな今日の占いとしてもお楽しみいただけます。
2017年最初の投稿です。相変わらず執筆作業は全然進んでいませんが……ストックがある限り投稿していきます。
これはうっかり死んだ売れないラノベ作家江花昌の人生再起をかけた熱き友情と勝利の物語!!! という訳では全くなく、能力もなく武器もなく頼れる神様もただの幼女になってしまい超ハードモードで転生した異世界でダラダラと生活していくお話しです。 王道展開もハーレムもありません。主人公はモテないし最強の魔剣の出番も皆無です。 果たしてこの物語は完結するのだろうか? それとも途中でリタイアしてしまうのか? どっちなーんだい!
「私にとって、この思いは呪いでした」 夜、海に臨んだ砂浜で女性が出会ったのは、神秘的な雰囲気に包まれた青年だった。 拙筆ですが、どうぞよしなに。